学校からのお知らせ

瀧野川女子学園中学校

令和4年度創造性教育発表会<後編・後半>

ごきげんよう。

今回は、先日行われた創造性教育全校発表会の、高校生の部の後半の様子をご紹介します。発表会には、東京工業大学名誉教授で本学園理事の廣瀬茂男先生と、東京工業大学教授で本学園評議員の齊藤滋規先生にもご参加いただきました。


高校2年生・中高一貫コース5年生「事業化実習」

チームで出資して、模擬会社を立ち上げ、デザイン思考を駆使して制作したオリジナル商品をあかつき祭で販売します。起業を体験する中で、「仕事とは何か」「会社とは何か」「役割をもって世の中に向き合う社会人とは何か」「資本主義とは何か」を学びとります。

「日和」
企業コンセプト「日常に和を」をもとに、お好みのチャーム・水引・ゴムを組み合わせてつくる、オリジナルの傘チャームを販売。

“雨の日を少しでも楽しい気持ちになってほしい”という思いで商品を開発しました。チャームの傘・鶴・花は、折り紙を1/8サイズにカットし、一つ一つ丁寧に折って制作。レジンでコーティングすることで雨の日でも問題なく使えます。

事業化実習を通し、今年挑戦する後輩へ、チーム内でのコミュニケーションが何より大切であるとアドバイスがありました。


「笑花」
バスボムとアロマワックスバーを販売。花の香りで癒しを与える商品を開発しました。

内装も疲れやストレスに癒しを与えられるようなデザインにし、幅広い層のニーズに答えられるよう、量り売りや手作りのガチャガチャも制作しました。

事業化実習を経験し、共有することや自分の言葉で伝えることの大切さを感じ、充実した日々を送ることができたと感想がありました。


「萌笑」
企業コンセプト「日常に笑顔と便利さを」をもとに、傘ストッパーとマルチストラップを販売。イメージ通りのクオリティに至るまでの苦労や試行錯誤についてまとめた「成功までの軌跡」を、某テレビ番組のパロディ動画を制作して発表しました。

<講評>

校長先生
「いろいろなアイディアがでていて、テーマはもちろん、プレゼンの仕方にもいろんな工夫が加えられていて、素晴らしい発表でした。分かりやすくて、思いがよく伝わってくる発表だったと思います。柔軟な発想をこれからも大切にしてください」「どの発表者の方も堂々と発表している姿に、胸が熱くなりました。これがいい経験になって、これからますます自分の思いをみんなに伝える力になってくれると思います」


廣瀬先生
「HERO研(廣瀬先生が所長を務める極限環境ロボット研究所の略)では、マスク着用時の息苦しさを解決するための「HEROインナーマスク」を開発し、まさにみなさんと同じような、アイディアを形にして商品にすることを経験しました。自分が不便だなと感じたことを解決するものを商品化することは、現実的に可能なことで、創造性教育での経験は貴重です」「みなさんも経験したかもしれませんが、開発するときに、みんなで議論しながら作業を進めていく中で、ある時すごく良いアイディアが出たときに、冷静に考え、必要であれば切り替える決断も必要になります。これを高校生までの間に経験できることは貴重です。この経験を活かしながら、将来自分が挑戦したいと思う仕事ができるような人になってください」


齊藤先生
「とても楽しい発表会でした。みんな試行錯誤しながら、いろんな苦労があったかと思いますが、それを乗り越え取り組む姿が、非常に頼もしいと感じました。今回のプログラムを見ると、「笑」という文字が3つ入っていて、みんな笑顔になりたいという思いがあって、それに向かって一生懸命取り組んだことが伝わってきました。創立者の山口さとる先生の言葉に「女性が望むような人生を手に入れることのできる学校をつくりたい」とありますが、みなさんがやっていることの一つひとつは、なりたい自分になるための力をつけているということを自覚すると、次のステップにつながると思います」


副校長先生
「「こうなってくれたらいいな」「こういう風に頑張ってくれたらいいな」と思っていることを、年度の途中でどんどん超えていく生徒のみなさんを見て、自分たちから挑戦していくその姿に喜びを感じています。特に事業化実習では、実際に自分たちの手で作っていくので、うまくいかないことがたくさん起きるプログラムです。それまでの学年で培ってきた経験をもとに乗り越えていく姿に感動しています」「発表の中で、考え続けたからこそ成長ができたという話もありましたが、これを中高生の時期に感じてくれたことは、みなさんの大きな財産になります。これから高校3年生は、実際に自分の進路に向かっていきます。この経験をしたみなさんなら、望むような人生の切符を手にしてくれると信じています。また、この1年間で成長した各学年のみなさんも、次のステップでもっと大きな成長を見せてくれるだろうなと確信しています。先輩たちの姿を見た新入生のみなさんは、ぜひこの1年間を楽しんで、この後に続いてほしいと思います」


今年度もまた新たなアイディアがたくさん生まれ、試行錯誤の中でいろんな形になっていくと思います。9月のあかつき祭、ぜひご期待ください!

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