私学探検隊

新しい試み「理科プレゼンコンテスト」!

新しい試み「理科プレゼンコンテスト」!

日本大学第三では一昨年より、「理科プレゼンコンテスト」を実施しています。これは、中1の夏休みの課題として出された理科のポスターがもとになっています。生徒は「なぜ海の色は青いのか?」「なぜ虫歯になるのか?」など、疑問に思ったことを調べ、それを1枚の紙にポスターとしてまとめ、発表。ポスターの見やすさ、わかりやすさはもちろん、話し方も採点基準となり、それらの総合点で金賞を決めるというものです。
このコンテストは、理科の先生方が何度も話し合いを重ねたことにより生まれた、同校の新しい「学び」で、自ら学ぶ姿勢とプレゼン力を育むものです。理科の石井麻亜理先生にお話を伺いました。
「コンテストは、理科的な興味や関心・疑問をもってほしい、また、それらについて調べたり、調べたことを伝える力をつけてほしいと思い、始めました。そして、その際、白い紙1枚にいろいろ工夫し、自らの手でポスターを作るということにこだわりました」(石井先生)
夏休み後、まずクラスで発表会が行われました。そこで10月に学年全体で行われる「第1回理科プレゼンコンテスト」の代表者3名を選出。
「コンテストの運営も生徒が主体となって行いました。各クラスの理科係と有志が集まり、ランチミーティングをしながら、進行について話し合ったり、プログラムを作ったりしていましたね。その結果、コンテストはまるで大学の学会のような雰囲気のなか行われました」(石井先生)
第1回の金賞を受賞したのは、「なぜトカゲのしっぽはとれるのか?」というテーマで発表した運動部の女子。彼女は部活動中にしっぽがとれたとかげを発見。とかげのしっぽについて興味をもち、「とれるしくみ」や「再生」について調べました。トカゲのイラストを中心に描いたわかりやすいポスターはもちろん、聴衆に訴えかけるスピーチも素晴らしく、高得点を獲得したのです。

英語でのスピーチなど広がる「学び」の可能性

スピーチの時間は2~3分間。そして、「なぜそのテーマを選んだのか」、その理由も説明。採点は「ポスター」+「話し方(プレゼン力)」で10点満点

スピーチの時間は2~3分間。そして、「なぜそのテーマを選んだのか」、その理由も説明。採点は「ポスター」+「話し方(プレゼン力)」で10点満点

また、冬には第2回も開催。こちらは秋に校外学習で行った国立科学博物館(科博)、国立東京博物館(東博)での見学をもとに、ポスター作りを行いました。第2回のコンテストの金賞に選ばれたのは、遠藤天音さんの「絶滅危惧種」についてのポスター。なお、遠藤さんは、6月に行われた中2の「英語スピーチコンテスト」のエキシビションでこの発表を英語でスピーチ。石井先生は、「将来的には、理科プレゼンコンテストを英語で発表することも視野に入れています」と言います。
さらに、「今後は全学年で実施していきたいですね。たとえば、中2では実際に実験をしてみて、その結果をレポートするなどです。生徒はハードルが高ければ高いほどそれを超えていく力を発揮します。英語でのスピーチも含めて考えていきたいと思います」(石井先生)
なお、今年の理科プレゼンコンテストは文化祭で、入試説明会の隣りの視聴覚室で実施予定。同校の学びの一端を垣間見ることができるので必見です。

ポスターに博物館から問い合わせが!

秋の校外学習は「科博」か「東博」、どちらかを選んで見学。冬のコンテストで金賞を受賞した遠藤天音さんは「科博」に行き、そこで展示されていた剥製を見て「絶滅危惧種」について調べたのだという。さらに、生徒たちのポスターに興味をもった博物館より、「生徒たちのポスターを見たい」との申し出があり、数点を貸し出したとか。専門家に見てもらう機会を得たことや、英語でのスピーチなど、理科プレゼンコンテストは、さまざまな広がりを見せている。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

日本大学第三中学校
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