私学探検隊

学びを形にして社会へ発信することに挑戦「星子たち」の探究の成果を文化祭で展示

左から、河合隆司先生(中2学年主任)、鈴木遥菜先生(中1学年主任)

河合隆司先生(中2学年主任)、鈴木遥菜先生(中1学年主任)

調べ学習で学んだ成果を
「明の星祭」で展示
浦和明の星中学校で9月6日・7日に開催された文化祭「明の星祭」。多くの来場者で賑わう会場では、中1、中2の生徒が調べ学習の成果を展示しました。
中1のテーマは「SDGs」。最初に興味のある目標について、個々人でレポートにまとめました。そして班ごとにSDGsの17の目標からテーマを設定し、みんなで協力してポスター展示を仕上げます。
「最初に『私と世界のつながりかるた』を使って、世界の課題を身近に感じる工夫をしています。調べた内容をまとめる過程では、意見のぶつかり合いもありますが、それを話し合いながら調整していくことで、コミュニケーション力や行動力を身に付けます」(鈴木遥菜先生)。
文化祭発表後、後期にはクラス内で再度発表の機会を設け、内容をさらに深堀りしてシェアします。

志賀高原ユネスコエコパークで自然保全について探究

志賀高原ユネスコエコパークで自然保全について探究

中2のテーマは「学校紹介」です。
「学校の魅力を主体的に考えて人に伝えようとすることで、学校への理解や愛着を深めると同時に、自己肯定感を高めるきっかけにもなっていると思います」(河合隆司先生)。
テーマ決めでは、歴史やカトリックなどに加えて生徒自身からもアイデアを募ることで、多様な視点や切り口を発見するトレーニングにもなっているようです。
中2ではこのほかにも、夏休みに行う志賀高原ユネスコパークでの林間学校で、自然環境保全について調べたり、後期の「職業調べ」で社会人へのインタビューも実施。外の世界にも目を向けてさまざまなことを調べる中で、社会とのつながりやキャリア形成について考えていきます。

中2

「施設紹介」を担当したK.Oさん(右)と「髪型」を担当したK.Aさん(左)

「施設紹介」を担当したK.Oさん(右)と「髪型」を担当したK.Aさん(左)

学校をキーワードに
自分たちでテーマを設定

中2の展示テーマは「星子の真相をお話します」です。学校の歴史や施設、部活や持ち物など、星子(浦和明の星中高生の愛称)の学校生活の様子をテーマごとに展示しました。

【施設紹介】
K.Oさん:私たちは在校生自身が改めて学校について知ることで、その魅力を再発見することを目的に施設について調べました。普段あまり使われていない施設に注目したり、生徒の関心を集めやすいカフェテリアを大きく取り上げました。6人のメンバーで分担やレイアウトを調整。写真の配置なども工夫しました。この活動で計画的に進める大切さを学ぶと同時に、班長としても大きなやりがいを感じました。

自分たちが過ごす学校のさまざまな施設を調べて紹介

自分たちが過ごす学校のさまざまな施設を調べて紹介

【髪型】
K.Aさん:私たちの班では過去の先輩の髪型を調べたり、行事や天気に合わせておすすめの髪型アレンジを紹介しました。過去の先輩たちの髪型調べでは、卒業アルバムで年代ごとの髪型の変化を調査。アンケートやランキングを行い、レイアウトやグラフ作成にもこだわったので、見る人が楽しめるつくりになっています。自分だけでなく、グループで調べ学習をすることで多様な意見で中身が深まるのを実感しました。

中1

SDGsの17の目標から
テーマを設定

中1は「17のプロミス」としてポスター制作。班ごとにSDGsの17の目標から自分たちの関心に合わせてテーマを設定し、協力して調べました。

中1のクラス展示ではSDGsから「17のプロミス」をタイトルに

中1のクラス展示ではSDGsから「17のプロミス」をタイトルに

【エネルギーの供給】
M.Kさん 身近で使われている水や電気についてもっと詳しく知りたいと思って調べました。具体的には外国からのエネルギー輸入量、東日本大震災と原発事故とその再発防止対策をまとめています。
最初はインターネットや図書館のSDGs関連本を利用して個人で調べ、途中からみんなで集まって仕上げました。表やコラム、イラストを入れたことで、短くても濃い内容にできたのではないかと思っています。来年のポスター制作では、文章を簡潔にまとめることでもっとわかりやすくしたいです。

【海のプラスチック問題】A.Kさん 海のプラスチック問題はニュースでもウミガメが苦しんでいる映像などで目にしたことがあり、以前から関心がありました。
テーマごとに担当を決めて個人で調べて持ち寄るスタイルで、私は「世界で行われている取り組み」を担当。海洋ごみをアートに変える取り組みを紹介しました。また、洗剤やその容器を環境にやさしい素材に変える活動についても調べることで、普段使っているものの選び方で世界に貢献できることを実感できたのがよかったです。今後は数学のような苦手な授業でも、歴史を調べるなどの深掘りをして、親しみを持って学べるようにしたいです。

左からN.Sさん、A.Kさん、A.Sさん、M.Kさん

左からN.Sさん、A.Kさん、A.Sさん、M.Kさん

【地球温暖化】
N.Sさん
 二酸化炭素排出や地球温暖化などの地球環境は、教科書で学んだこともあり、自分でも具体的に行動におこせそうだと思って選びました。
ポスターを制作するにあたっては、文化祭の来場者が「面白い・わかりやすい」ものを作ろうと、キャラクターを設定して会話形式にしてみました。セリフも工夫して、親しみやすくしています。キャラクターの絵を描いたのは私なのですが、みんなに「楽しくて読みやすい」とほめられてうれしかったです。個人的には、これから世界の文化や宗教の多様性についても調べてみたいです。

【パートナーシップ】
A.Sさん
 SDGsの達成の鍵となるのは17番目の目標のパートナーシップだと思い、それについて調べることにしました。
メンバーでテーマを分担して、私はODA(政府開発援助)とSDGsの関係を調査しました。
ODAとSDGsのつながりがわかりにくくて、途中でテーマを変えようかと悩んだほどでしたが、最後まで調べたことで、その関係性が理解できたのが学びとなっています。あきらめずにやり遂げる大切さを実感すると同時に、国際的な支援・協力の仕組みにも興味が広がりました。


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

浦和明の星女子中学校
[学校HP]https://www.urawa-akenohoshi.ed.jp
〒336-0926 埼玉県さいたま市緑区東浦和6-4-19 Tel.048-873-1160
最寄駅/
JR武蔵野線「東浦和駅」徒歩8分。

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