これからの世の中で必要とされる「5つの力」「情報教育」 ひとりじゃないから続けられる――放課後学習支援
「5つの力」を育む
多彩なプログラム
東京電機大学中学校(TDU)では「人間らしく生きる」という校訓に加えて、「5つの力」を身につけることを目標としています。「5つの力」とは、近未来社会において、これを身につけていれば生き抜けるだろうという力で、「視野の広さ」「冒険心」「向上心」「共感力」「専門性」です。
この「5つの力」を育むプログラムの一環として、同校では2021年から、独自教科「探究」を設定しました。「課題認識→調査→分析・思考→まとめ・表現→新たな課題認識」というサイクルを回しながら、「チャレンジ精神旺盛な自立した人間」を育てます。
「問いの立て方」から始まり、グループワークの作法や情報の収集方法、情報の分析や考察の手法などを段階をふんで学んでいきます。
また同校では、「5つの力」を身につけるために、他にも多彩なプログラムを用意しています。
理科・社会見学会もその1つです。中学1年生で行う「野川見学会」では、授業で学んだ地形図の読み方を利用して、国分寺崖線(ハケ)に沿って実際に歩きます。鎌倉幕府を学べば、いざ鎌倉へ!裁判制度を学べば、裁判傍聴へ…。知識を体験によって「実践的なものにする」教育がTDUには根づいています。
その他にも希望者参加型のプログラムに毎年、東日本大震災の被災地を訪れるスタディツアーがあります。語り部を行っている同世代の学生や先生から被災体験を聞く体験は、生徒たちの心にも強烈な印象を刻みます。また震災の時の避難方法や復興における問題点をグループで考えていきます。
また、カンボジアボランティアツアーもあります。このツアーでは現地の小学校で日本語や英語を教えるボランティアを行い、カンボジアの歴史を市内ツアーで学びます。入試広報部の阿部先生は、「東南アジア最貧国の実情を見て、世界が抱える問題について、自分たちが解決できることを探すきっかけになっているようです」と話してくれました。
伝統の情報教育
これからの世の中で必要なもう1つの力は「プログラミング」です。TDUでは開校当時からプログラミング教育が行われています。中学1年生時には、ブロックをドラッグ&ドロップで組み合わせていく簡単なプログラミングを行いますが、高校1年生時には、コンピュータ言語を使って、実際のプログラムを構築します。
「数十年前、ワープロしかなかった時代には、WordやExcel、インターネットを誰もが使うような世界は想像できませんでした。今、世界の人たちとコミュニケーションを図る時代になりましたが、プログラミングは、英語などの言語と同様にコミュニケーションツールの1つとなっていくでしょう。」と情報理工科主任の山住先生は言います。本格的なプログラミングを学べるのは「TDUならでは」でしょう。
大学生の学習メンターが常駐
放課後の学習を支援
今年度から始まった「放課後学習支援」は、教育支援事業を行う会社から研修を受けた大学生を「学習メンター」として本校に派遣してもらう取り組みです。放課後のカフェテリアを利用したこの「メンター自習室」は、友達同士で相談しながら学ぶことができ、疑問があるとメンターからアドバイスをもらいながら進めることができます。学習メンターには、日々の学習方法や大学での学びについても尋ねることができ、生徒たちのよきロールモデルにもなっています。生徒の中には「静かな自習室よりも勉強に向かえる」という声も。進路指導部長の星野先生は「1人では挫折してしまいそうな課題でも、友達やメンターの力を借りながらチャレンジしていける生徒を育てていきたいですね」と話してくれました。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
東京電機大学中学校
[学校HP]https://www.dendai.ed.jp/
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