私学探検隊

共学化一期生が卒業し、叶えたい進路を実現!マインド・スキル・PBLを6年間探究

制服創立100周年を迎える歴史と伝統ある学校でありながらも、革新的な学びへと躍進していく武蔵野大学中学校・高等学校。大学、幼稚園と共存する広いキャンパスには、新たに図書館と駐輪場付き体育施設が誕生。共学化一期生として入学した生徒たちが、この春、晴れて卒業を迎えました。
共学化と共にスタートした、6年間を通した独自の探究的学びは、単なる一部の取り組みにとどまらず、いまやすべての教科や学校生活、進路や夢にまでつながる大きな力となっています。同校では「チャレンジ」を合言葉に、中高6年間の学びで社会課題を解決し、世界に貢献できる力を身に付けていきます。

■興味や進路に合わせたコース
中学の3年間は、「グローバル&サイエンス」をテーマに、『世界に貢献できる人材の育成』と『論理的・科学的思考力を養い、社会の課題を解決しようとする人材の育成』を目指します。「グローバル」では、英語をツールに仲間と共同し、課題解決力を養成します。「サイエンス」では、身の回りの課題を明確にし、その解決のためにトライアル&エラー、仮説・検証プロセスを繰り返し、高度な実験なども通して、論理的思考力を育みます。2025年より実験を主体とした理科授業へと発展しました。
高校からは、3つのコースに分かれます。医学部・国公立・難関私立大学を目指す「ハイグレード」、海外大学や国内の国際系難関私大を目指す「PBLインターナショナル」、武蔵野大学への進学も視野に入れた「本科」です。
中学の3年間、そして高校での3年間もどのコースを選んでも、探究的な学びは継続されています。

■中学は「言語活動」と「PBL」
中学の探究の軸となるのが、「言語活動」と「PBL」です。どちらも教員がプロジェクトチームを組み、一から議論と試行錯誤を重ねて作り上げたプログラムです。
「言語活動」は週に1時間。今ではオリジナルの教科書もできましたが、毎年内容の見直しがされているという熱の入れようです。この授業では、教科の枠を超えて全ての基礎となるアカデミックスキルとマインドを養います。マインドマップの書き方やプレゼンやスピーチの基礎だけでなく、互いに信頼関係の基礎となる心理的安全性を高めることも重視された内容になっています。
一方で、それと対になるのが、週2時間の『PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)』の授業です。教科の知識やアカデミックスキルを活用して、学年テーマに沿ったプロジェクトに取り組みます。
「マインドやスキルを身につけ、個人ワーク、ペアワーク、チームワークなども繰り返し経験した生徒たちは、高校に上がる頃には何かの課題にぶつかるとマインドマップを描いたり、ブレインストーミングをしてみたりということを当たり前のように行うようになっていました」と、探究的な学びのデザインに初期から関わってきた入試広報部長の小幡武憲先生は言います。
中1で「自己理解」、中2で「他者理解」、中3で「社会接続」を軸に探究的学びを深めて、高1の「課題発見」、高2の「課題解決」、高3の「社会貢献」へと続きます。

■高校はコースの特色ある探究

中2の探究授業で取りくんだ「藍染プロジェクト」

中2の探究授業で取りくんだ「藍染プロジェクト」

高校1、2年では「MAP(Murashino Arts Project)」というそれぞれのコースの独自性を活かした探究プログラムにチャレンジします。
「ハイグレード」では、身の回りの“なぜ”を研究し、仮説検証します。「PBLインターナショナル」では、アントレプレナーシップを学び、ビジネスコンテストにも挑戦。正解のない問いに仲間と共に多角的アプローチをし、主体的で共働的な学びを実現します。
「本科」では、「LAM」と呼ばれる一般教養の授業を1年間で2つ選択できます。
「映像制作、ソーシャルダンス、哲学対話、アートシンキングなど、外部企業とのコラボレーションで展開される授業は、生徒たちにとって新たな視野を広げる機会となっています。その後、高2の「My Vision」では自分の研究対象を決め、自己の可能性を広げ、進路へと繋げていきます。

■探究力を定着するメタ認知

今年度から中1~高3まで導入された「ムサログ」

今年度から中1~高3まで導入された「ムサログ」。記入方法から指導してくれる。

さらに今年度から、探究の学びをさらに客観視して自己理解や振り返りにも活用できるようにメタ認知力を高めるために新たな2つのメソッドを取り入れています。
1つ目が、計画・実践・振り返りの習慣化のためのスケジュール帳記入「ムサログ(Musashino Logbook)」です。1週間ごとに予定を立てて、振り返りを記入することで自分を俯瞰し、自己管理能力・調整力を身につけます。中1から高3まで担任が毎週チェックします。
2つ目が、非認知能力であるコンピテンシーの定点観測として、AIによる生徒の気質や能力観察です。同校の「六つの学習者像」の項目に分けて、学校行事や探究活動での成長を可視化し、次の活動へと繋げていきます。

■多様な進路を叶える力
国公立・早慶 上理 ICU GMARCH 推移こうした6年間の探究の学びを経て卒業した一期生の進路は、大きく飛躍しました。
「大学名や偏差値で進路を選んではいませんが、多様な進路選択や目標が明確になった結果、合格実績も大きく飛躍しました。さらに国公立、私大難関校だけでなく、医学部、薬学部、海外大学への合格者・進学者も増え、まさに自分に合わせた進路実現になりました」(小幡先生)。
さらに、「PBLインターナショナル」コースの約半数が1年間の海外留学をしています。カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカの約60校の協定校への留学も可能です。帰国後も単位認定を受け、そのまま留年せずに卒業・進学します。
また、中1から高3まである「宗教」の授業で、様々な宗教、生と死、差別、倫理観など多様な価値観や自分の心にあるものを対話を通して考える機会も、多感な中高時代の核として重要な役割をしているようです。
「生徒たちは探究的な学びを通して『なぜ学ぶのか、何を大事だと感じ、何をしたいのか』を繰り返し考えてきているので、進路を選ぶ際には『この学科、この学部で何を学ぶのか』がはっきりしていました」
そうした一期生が卒業し、続く在校生たちもさらに多様な選択肢を考えているそうです。
6年間で“学び”と“課題”を形にする力を培ってきた生徒たちだからこそ、自らの原動力を知り、将来像をより明確に描けるようになります。その着実で魅力的な成長ができる6年間が、同校では待っています。

〈新施設完成!MUseionとSports Park〉

新施設完成! MUseion とSports Park100周年を記念して新しく完成した2つの施設。図書館機能を備えた4階建ての学びの施設「MUseion」は、読書だけでなく、個人からグループまで目的に合わせた学習スペースや、110インチのスクリーンが使えるレクチャースペースまであり、コンセプトは「知識の樹」。一方、駐輪場を地下に完備した人工芝の「スポーツパーク」では、バレーボール、ハンドボール、バスケットボールなどを楽しむことができます。どちらも授業、休み時間、放課後も、生徒たちの新たな居場所として大人気です。


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

武蔵野大学中学校
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