私学探検隊

“学ぶことは楽しい”を応援する場所 新ラーニングセンター「タートル」始動

中学生から学習習慣を日常に

4月、かえつ有明中学校の校舎内に、新しい自習室「セルフラーニングセンター“タートル”」が誕生しました。
「本校では、人はそもそも知的欲求があると信じ、生徒たちが自ら学びたいと思える環境、授業を提供することに力を入れてきました。放課後の自習を考えたときも “やらされるもの”ではなく、“やってみようと思えるもの”であるべきだと位置付けました。そこで、生徒たちが自分で選んで学べる場所のあり方を検討したのです」と自習室プロジェクトを担当した校長補佐で進路部長の福冨高彦先生。他校の多くの事例も見学したうえで、「かえつらしい自習室」を目指してリニューアルに取り組んできました。

選べる空間、自分に合う学び方

「タートル」の大きな特長は、学び方に応じた3つの空間が、グラデーションのように配置されている点です。奥には、1人で静かに集中できる個別の机があるスペース。中央には、長机で周囲に人がいても落ち着いて取り組めるカフェのような空間。そして手前には、グループ学習やペアワークなどの活動もできる丸机がある開放的なゾーンが設けられています。
空間だけでなく、常時7名以上の大学生の学習メンターⓇが在室し、質問対応や講座の企画などでサポート。学習メンターⓇは文系・理系問わず多様な専門を持っており、生徒の相談に幅広く応じてくれます。
メンターを派遣しているトモノカイの遠見倖一朗さんは言います。
「オープン直後から利用者が多く、自分が何をしたいか、知りたいかを考えて、きちんと伝えてくれる自主性ある生徒さんが多い。試験対策や勉強法の講座も好評なので、これからも企画を増やしたいですね」
メンターで千葉大学4年の佐藤茉衣音さんも言います。「高校生は進路への意識も高く、質問も的確。一方で中学生はまだ質問することに戸惑ったり手が止まったりしている子もいるので、勉強を教えるというよりも、学びに向かう意識を大事にして、共に歩むようにしています」

自主性を育てる環境へ

生徒が長い時間を過ごす学びの場である学校に、植物が置かれ、おしゃれなカフェのような圧迫感のない緩やかな学びの空間ができ、利用はすでに1日100人以上。「静かで落ち着ける」という子から「誰かがいるから安心して集中できる」といった子まで、それぞれのスタイルで学べる場。その声が生徒から自然に聞かれるようになった今、新しい“学びの習慣”が確かに中学生にも広がりつつあります。かえつ有明が大切にしてきた“自分で考え、選ぶ”という姿勢は「タートル」でも根付き始めています。

右)M・Oさん(高1)
「去年までは放課後家でダラダラ勉強し、結局寝てしまうこともありました。今は毎日放課後にここに直行。前より勉強時間は長くなったのに、夜寝るのは早くなり、効率的に学べるようになりました」
右から2番目)M・Kさん(高1)
「ここに来れば職員室も近く、先生、友達、メンターと、誰かにすぐ質問できます。5時半から7時半は静かに集中する時間なので、それまでは友人と、それからは一人でと切り替えて学べるのも好きです」

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

かえつ有明中学校
[学校HP]https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/
〒135-8711 東京都江東区東雲2-16-1 Tel.03-5564-2161
最寄駅/りんかい線「東雲駅」徒歩8分。メトロ有楽町線「辰巳駅」徒歩18分。メトロ東西線・都営大江戸線
「門前仲町駅」、JRなど「東京駅」、メトロ有楽町線「豊洲駅」から都営バス「都橋住宅前」ほか。

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