私学探検隊

生徒の無限の可能性を引き出す取り組み「まとめて・書いて・発表する」

学ぶ意欲を引き出す秘訣

職業インタビュー発表会のプレゼン資料

「まとめて・書いて・発表する」という千葉明徳中学校の教育活動は、特別なプログラムではありません。しかし、この教育活動を教科や行事をはじめとする、あらゆる場で継続的に行うことで、生徒の学ぶ意欲を引き出していきます。
「通常の教科教育では、生徒たちはどうしても受け身の姿勢になってしまい、自分から学ぶ姿勢が育まれません。『まとめて・書いて・発表する』という活動では、生徒たちが感じたこと、考えたこと、疑問に思ったことなどを個人、グループ単位で整理・編集し、最終的に他者に伝える作業までを行います。この活動を取り入れることで、生徒たちの学びに対する姿勢が変化し、自ら考えて行動できるようになります。これが本校の目指す『行動する哲人』の育成です。」と新島和洋先生。
中学1・2年生は、チームを組んでさまざまな課題やテーマに挑戦します。同じテーマに取り組んでいても、チームによってその内容は異なります。個人ではなく、チームで取り組むことで個々の持っている知識や能力を活用し、お互いに刺激し合うことで学びの相乗効果が得られます。

中学3年間の集大成「課題研究論文」

「課題研究論文」は今までチームで取り組んできた『まとめて・書いて・発表する』という体験から得たことを個人でどこまで発揮できるかに挑戦する一大プロジェクトです。
課題研究論文は、分野ごとのゼミ形式で進行します。各先生方が「数学・物理・化学・生物」「文化・芸術」といった専門分野に分かれて生徒をサポートしてくれます。しかし、先生方は調査・研究の進め方についてのアドバイスはしてくれますが、その分野に関する知識や情報は与えません。生徒たち自らの手で収集し、導き出すことが大切だからです。
最も時間をかけているのがテーマの決定です。生徒たちは日常生活や学校生活の中で、自分はどういうことに興味や関心を持っていたのかを探らねばなりません。テーマが決定すると、週に2回、ゼミ形式での授業がはじまります。担当の先生はもちろん、同じ分野に興味を持つ生徒同士が集まっているため、活発に意見を交換します。中間発表を経て、最終的には原稿用紙20枚、約8000字の論文を書き上げることになります。
「課題研究論文」を通して、生徒たちは論理的思考力や情報編集能力、表現力やコミュニケーション能力といった、教科を横断した力を培います。
「『まとめて・書いて・発表する』を通して、多くの生徒が自分の意見を述べることや、表現をするということそのものに抵抗がなくなります。授業の中でも問答ができるようになります。特に英語ではこの効果が顕著です。ネイティブの先生による授業で、60分間英語でしゃべり続けても平気です。中学2年の終了時に、英検準2級に5名が合格しました。もちろん、帰国子女ではありません。このほかにも数学検定といった検定試験に自分たちから進んでチャレンジしています。学ぶ意欲が高まると、生徒たちは本当に意欲的に行動しはじめます」と新島和洋先生。
9月21日の学園祭で、課題研究論文の中間発表が行われます。外部の方々にもご見学いただけますので、ぜひ生徒たちの成果をご覧ください。

ゼミ形式で意見交換を行う生徒たち

千葉明徳中学校
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☎ 043-265-1612
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