私学探検隊

「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」 という理念を心に刻み、技術のみならず精神も鍛える 剣道部。武道館には生徒の清々しい声が響いていた。

「剣道の理念」を受け継ぎ、人間形成を目標とする

「剣道部では、『剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である』という剣道の理念を大切にしてきた故・渡辺博先生の方針を受け継いでいます」と言うのは顧問の榎本隆秀先生。
昭和2(1927)年に旧制日大二中として開校した日本大学第二中学校。渡辺先生は旧制日大二中の卒業生で、都内の公立学校で教鞭を執り、杉並区剣道連盟名誉会長まで務めた上げた方です。
「大会や試合で勝つことは大事です。しかし、同時に『文武両道』『人間形成』の実現もめざしています」(榎本先生)
武道館の壁には『剣道の理念』と『剣道修練の心構え』が貼ってあります。部員のみなさんは1日1回、これらを唱和しているそうです。『剣道修練の心構え』には剣道を通じて日本の文化と精神を身につけ、国際社会にも寄与することが書かれています。榎本先生は「日本独自の武道である剣道を通じてグローバルな視点も養ってほしいと思います」とも。
活動場所である武道館は間取りや窓の位置、防音など剣道に特化した設計です。小学1年生から剣道を続けている部長のS・Nさん(中3)も「武道館が独立しているのも魅力です」と言います。

自らを律しながら文武両道をめざす

基本の形を披露してくれた部長と副部長。二人とも「格好の良さにも憧れがあり、剣道を始めました。初心者でも必ず形が決まるようになります!」とアピール

基本の形を披露してくれた部長と副部長。二人とも「格好の良さにも憧れがあり、剣道を始めました。初心者でも必ず形が決まるようになります!」とアピール

剣道部の部員は中高合わせて22名。男女は半々で経験者もいれば初心者もいます。活動は基本週5日ですが、日曜などに大会があるときは日曜も活動があります。S・Nさんと副部長であるA・Nさん(中3)に話を伺いました。
「私は小学生から道場で剣道を始めました。道場では主に『勝つこと』を目標に技を磨くことが中心ですが、部活動では剣道への向き合い方や先輩後輩との付き合い方などを学んでいます」(S・Nさん)
「私は小学校まではダンスを習っていて、剣道は経験がなかったのですが、親からすすめられ入部しました。体力面では体幹を鍛えられ、精神面では挫けない心など忍耐力が身につきました。また、先輩後輩や先生方とのいい人間関係を築けたことがよかったですね」(A・Nさん)
「部員同士、仲がいいのも特徴です。将来は剣道で鍛えた精神力や礼儀を忘れずに何かに役立てたい」と言う二人。
「文武両道」も目標の一つですが、どのように取り組んでいるのでしょうか。
「両立は大変ですが、どんなに疲れていても宿題はきちんとやるようにしています」(A・Nさん)
「暗記ものは通学中の電車の中でやっています」(S・Nさん)
自分なりのルールを決めてメリハリをつけて取り組んでいるようです。
剣道部を取材したところ、清々しい声とともに自らを律しながら、部活にも勉強にも取り組んでいる姿を垣間見ることができました。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

日本大学第二中学校
[学校HP]https://www.nichidai2.ac.jp/
〒167‐0032 東京都杉並区天沼1‐45‐33
☎ 03‐3391‐0223
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