創立者が掲げた「国際教養人の育成」 明治時代から続く千代田のグローバル教育
今年スタートの新学習システム「グローバルリーダーコース」

ネイティブの先生が身近にいるので、日常的に英語でコミュニケーションがとれる
千代田女学園は他に先駆けて「中高一貫教育」体制を整えてきた歴史があります。6年間を2年ごとに3つのステージに分け、それぞれを「自己肯定観の育成」「個の能力の育成」「進学への対応」の時期としてカリキュラムを進めています。中高一貫教育の充実を図るため、この春新学習システムを開始しました。その中の特徴的なものの一つに、高校生から選択できる「グローバルリーダーコース」があります。
千代田女学園では、中学校でアドバンスクラスとリーディングクラスに分かれ、それぞれ学力を定着させ、深めていきます。同時に国際理解教育も行い、海外文化、自国文化にも目を向け、視野を広げています。
高校で選択する3つのコースの中の1つがグローバルリーダーコースです。主な特徴は「(1)ニュージーランドへの3カ月留学、(2)副担任がネイティブの教員、(3)放課後講習、(4)全員がiPadを持ち、授業に活用、(5)専用の教室の設置です。英語や異文化に触れる機会を増やし、英語力はもちろん、プレゼンテーション能力、課題解決能力を身に付け、高めていく環境が整いました」と、豊岡稔校長は話します。
創立者の理念こそグローバル教育の真髄
しかし、千代田女学園のグローバル教育は今始まったことではありません。明治21年、島地黙雷氏によって創立された千代田女学園。仏教に基づく女子教育をいち早く実践しました。国際感覚を身に付ける必要性を掲げ、その理念が「国際教養人=世界に羽ばたく女性の育成」でした。そのために、自分がどんな国に生まれ、どう生活しているか、歴史や文化、世相、政治など自国を学ぶことの大切さを重視しました。それを形にしたのが“随意科”。茶道、琴、挿花、香道など、女子教育の一環として美と伝統を学ぶ授業です。「日本の文化を身に付け語り伝えられることは、国際社会に出たときの大きな強みになります。また、宗教教育で互いを認め合い、ともに生きるという心の教育、奉仕・福祉活動による他者を理解し思いやる気持ちを育てています。これらを含めた総合的な千代田女学園の教育が世界に羽ばたいていくにふさわしい人格形成につながっているのです」(豊岡校長)。
“グローバル教育”という言葉は比較的最近のものですが、千代田女学園では創立者の想いとして、ずっと実践してきたのです。
さらに、島地黙雷氏は日本赤十字発足時の参与でもありました。日本赤十字の教えである「気づき、考え、行動する」も千代田女学園の教育につながっています。自分で問題を見つけ、解決方法を探り、自ら行動することを、様々な課題を通じて授業で取り組んでいます。国際社会で活かせる力を育んでいます。創立時から変わらない千代田女学園の教育が、今、グローバル教育としてさらなる進化を遂げています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
千代田女学園中学校・高等学校
[学校HP]http://www.chiyoda-j.ac.jp/
〒102-0081 東京都千代田区四番町11番地
☎ 03-3263-6551
最寄駅/JR、東京メトロ「市ヶ谷駅」、「四ツ谷駅」より徒歩8分、東京メトロ「半蔵門駅」、「麹町駅」より徒歩5分