私学探検隊

キャリア教育で興味の枠を超え社会と出会い、未来へ

第一線で活躍する設計技術者による講演会。

第一線で活躍する設計技術者による講演会。中3生全員が受講。後半では生徒参加型の対話形式で、学校建築をテーマにした具体的なプロセスを紹介。ニーズを形にする面白さが語られ、生徒たちからは感嘆の声が上がった

社会との接点を育む
キャリア教育
日本女子大学附属中学校のキャリア教育は、卒業生や大学、外部企業との密接なネットワークによって、生徒が様々な世界と出会える環境を整えています。卒業生講師による講演や、大学教員による直接指導、さらには学会発表への挑戦など、その舞台は年々広がりを見せています。
取材当日、中学3年生を対象に行われたのは、第一線で活躍する設計技術者による講演会でした。併設大学である日本女子大学に「建築デザイン学部」を擁しているという同校。外部の専門家による刺激的な講義を通じて、生徒たちが「併設大学にこうした高度な学びの場があるのだ」と自然な形で気づいてほしいというねらいもあります。
中3全員参加という形式について、教頭の國澤先生は、「中学生の段階で、今ある興味関心の枠から出ないのは、大変もったいないこと。まずは全員に、知らない分野や社会との出会いを保障し、みんなの世界を広げたいと考えました」と語ります。
講演では、身近な商業施設の建設事例などを通じ、プロジェクトには企画・設計・施工といった多様な役割があり、文系・理系を問わず多くの人々が協力してひとつのものを作り上げることが示されました。「実際の社会は文系理系では分けられません。理系が得意か苦手かという視点ではなく、自分が何をしたいか、どう関われるかという視点で選択肢が無限にあることを伝えたかった」(國澤先生)

教頭の國澤恒久先生。

教頭の國澤恒久先生。「中学生の段階のほうが、社会や仕事をフラットに見られ、一歩踏み出しやすい。高校で具体的な学部選びに入る前に、社会を広く捉える経験がのちの進路選択につながるのです」

中3の年間研究で「リノベーション」をテーマに研究を行ったKさん(取材時・高1)。

中3の年間研究で「リノベーション」をテーマに研究を行ったKさん(取材時・高1)。「将来は、単に建物を設計するだけでなく、社会に対して居場所を提案し、プロジェクトを動かせるような役割を担いたいと考えています」

附属校の教育リソースを
活かした「年間研究」
この「入口」で広げた視野を、自分自身の問いとして深めていくのが、中学3年生の全員が取り組む「年間研究」です。昨年度、「リノベーション」をテーマに研究を行ったKさんにお話を伺いました。
Kさんが建築やリノベーションに強い関心を抱いたきっかけは、中学2年次の3月に開催された建築家による講演会でした。廃校を障害者就労施設へ再生させた話に触れ、「ただ綺麗にするだけでなく、新しい価値や場所を作るリノベーション」に心を動かされたといいます。
Kさんは自身の研究を進める中で、日本女子大学建築デザイン学部の教授とのマッチングを受け、約1時間にわたる専門的な個別指導を受けました。教授からの「空間は柔軟であり、ニーズに合わせたものを作ることで課題はいくらでも解決できる」という言葉は、彼女の思考を一段深いレベルへと押し上げました。「営利目的だけではなく、人の幸せや働きがい、生きがいを大切にする施設が作られていくべきだと考えるようになりました」(Kさん)
自ら問いを立て、大学というアカデミアの知に触れ、社会の中で自分の役割を見出す。同校のキャリア教育は、附属校という利点を最大限に活かし、生徒の中に「社会を動かす一員である」という自覚と、未来を切り拓く力を確実に育てています。

Kさんの行った年間研究のプレゼン資料。

Kさんの行った年間研究のプレゼン資料。年間研究が全員提出された後、Kさんを含む数名の生徒が選抜され、大ホールで後輩へその成果が披露された。次年度以降の生徒たちの学びに受け継がれていく仕組みになっている


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

日本女子大学附属中学校
[学校HP]https://www.jwu.ac.jp/jhsc/
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最寄駅/
小田急小田原線「読売ランド前駅」徒歩10分。京王相模原線「京王よみうりランド駅」
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