あなたの欲しいを形にする「デザイン思考」最新の3Dプリンター導入でさらに加速!

上のキャッチコピーは同校が育てたい生徒を言語化したもの。学校はJR京浜東北線の上中里駅より徒歩2分というアクセスの良い場所にあり、この写真は新幹線が望める屋上校庭で撮影された。クラブ活動も盛んな同校。大空に向かってポーズをキメるのは、チアダンス部(左)とバトン部(右)のキャプテンだった卒業生。
AI時代における
「新しい価値の創造」
創立は今からちょうど100年前の1926(大正15)年5月11日。創立者の山口さとる氏は37歳の時、自宅の2階を開放して、「皆で好きなことを見つけ、思い切りやり抜く」「仕事を通して、望むような人生を手に入れて欲しい」という思いから同校を創立。以来1世紀。時代が変わっても建学の精神はそのままに、現在では最新のICTや最新の「デザイン思考」を取り入れた「創造性教育」を展開し、世界で活躍・貢献できる女性の育成を行っています。
創立者のひ孫で副校長の山口龍介先生に「創造性教育」や今年度新しく導入した最新の3Dプリンターについて伺いました。ちなみに、山口先生は東京工業大学(現・東京科学大学)大学院理工学研究科機械宇宙システム専攻でロボット創造学を研究し、最先端の技術教育・国際教育に精通しています。

「創造性教育」で生徒が創った「傘ストッパー」の試作品。「デジタルものづくり」の進化でよりいっそう「欲しいもの」が形になっていく。
「今、中高生のみなさんは人類の歴史上、最大の転換点にいます。コンピュータ技術の進歩により、『学ぶこと』や『働くこと』の意味が大きく変わっているのが現代社会です。生成AIの登場を皮切りに、今後は多くの仕事がコンピュータに置き換わり、なくなっていくと考えられます。そうした中で、人間が最も力を発揮でき、これからも絶対になくならない『ものすごく面白い仕事の領域』があります。それは新商品や新しいサービスなど『新しい価値を作り出す』ことです。生成AIは『世の中で一般的にどう考えられているか』を効率よく調べることは得意ですが、ゼロから新しいものを生み出すことはできません。将来的にもできないでしょう」
山口先生は、世界中の企業が新しい価値を創り出せる若者を欲していると教えてくれました。具体的には「こんなものがあったらいい」「こんなことができたらいい」という思いを商品やサービスとして形にしていく能力を持った若者が必要とされている、と言います。そして、「それを可能にするのが本校独自の『創造性教育』で学ぶ『デザイン思考』なのです」とも。
同校では「思いを形にする(創造性)」と「それを仕事に結びつけて考える(起業家精神)」を育むため、2015年からこれらを教育の中核として導入しています。
最新機器による
直感的なものづくりの実現
「今、技術の進歩によって『ものを作ること』がとても簡単になりました。昔は専門の技術者や工場に依頼しなければ作れなかったものが、今ではアイデアさえあれば自宅にも置ける簡単な装置で作れるようになっているのです」
その装置こそ3Dプリンターです。そして、それは近年とても進化していると言います。
「これまでは『試作品』レベルのものしか作れなかったのが、今ではそのまま商品として販売してもおかしくないクオリティのものが作れるようになっています。そして、本校でもこういった最新機器を導入し、生徒たちの思いを形にする活動を後押ししています。また、多くの学校でものづくりのネックとなっているのが、『CAD(コンピュータ支援設計)』です。大学院でロボットの研究で使っていたのでわかりますが、CADを使った設計は、中高生には正直なところ大変です。自動車企業や家電メーカーなど最先端の製造業でも、じつはCADだけでデザインを完結させているわけではありません。直感的に『美しい』『いいな』と思える形には、実際に粘土(クレイモデル)などで形を作り、それを『3Dスキャナー』を使ってデジタルデータとして取り込むという手法が今でも取り入れられています」
同校では今年の夏から3Dスキャナーを導入することに。これにより、高度な設計スキルがなくても、生徒たちが直感的に創った形をコンピュータに取り込めるようになります。
「『こんなものを作りたい』というアイデアを、実物や商品として形にするプロセスが驚くほど簡単になっているのです」
プログラムがスタートして10年以上経っても進化が止まらない「創造性教育」。デジタルものづくりが生徒たちの成長をさらに加速させています。
創造性教育
| 学年 | テーマ | 内容 |
| 中1(1年) | 理想の街を創ろう | 身近な街を題材に「だれか」にとっての理想の街を「デザイン思考」で創り出す |
| 中2(2年) | 大道芸ロボットを創ろう | 独自の「中学情報」と連携し、人を楽しませるロボットをチームで創る |
| 中3(3年) | 中学課程修了研究 | 自分が「面白い」「すごい」と思うことを先生と一緒に1年間研究して、プレゼンテーションに挑む |
| 高1(4年) | 商品企画 コンペテシション |
「デザイン思考」で世の中にはまだない新商品を創り出す |
| 高2(5年) | 事業化実習 | 「会社」を起業し、出資、開発、製造を経て学園祭で販売。さらにハワイ大学でチャリティーバザーを行い、国際貢献を実現する |
| 高3(6年) | 自分の人生を創ろう | これまでの学習をもとに大学以降のキャリアを築き、入試準備を進める |

中1の「理想の街を創ろう」は、身近な街を題材に誰かにとって理想の街にできるようデザイン。思いを試行錯誤しながら形にしていくことにより、チームで新しい価値を創出するデザイン思考を体験的に学ぶ。

高1「商品企画コンペティション」。まだ誰も見たことのない「欲しかった」という商品をチームで開発する。
高2の「事業化実習」は15人一組で、起業。ハワイ大学のチャリティーバザーで、約38万円を基金に寄付をして国際貢献も果たした。
先端ICTが可能にする
新時代の学び

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
瀧野川女子学園中学校
[学校HP]https://www.takinogawa.ed.jp/
〒114-0016 東京都北区上中里1丁目27-7 Tel.03-3910-6315
最寄駅/
JR京浜東北線「上中里駅」徒歩2分。メトロ南北線「西ケ原駅」徒歩8分。
JR・メトロ南北線「駒込駅」徒歩12分。
