私学探検隊

自分の言葉で語るための「探究学習」が深化!

「総合探究コース」「グローバル探究コース」の2コース制も定着してきた二松学舎大学附属柏中学校。同校の近くには自然豊かな手賀沼があり、中1は手賀沼をテーマに探究を行っています。探究のテーマ7つ。「白樺派の文学者」「生き物」「ゴミ」「田んぼ」「鳥」「歴史」「水」で、それぞれの7班に分かれて調べ、学習の成果はスライドにまとめ、文化祭で発表しました。中1の担任・土屋圭司先生と中1の生徒7名にお話を伺いました。

インタビューに答えてくれた中1のみなさん

インタビューに答えてくれた中1のみなさん
左から木村悠真くん、木村優音くん、長谷川楓栞さん、中村笑舞さん、村越蘭さん、大船栞さん、井原希唯さん

手賀沼に関わりのあるテーマで探究をスタート
探究の目標について土屋先生は「本校の建学の理念は『自国の文化を正しく理解し、母国語を正しく表現できる真の国際人の育成』というものです。また創立以来“国語”を重視している本校では調べたものをそのまま発表するのではなく、自分の言葉で語ってほしい、という願いを込め、体験学習を取り入れた探究活動を行っています。さらに、中1の探究を出発点として大学の学びにつなげていきたいですね」と教えてくれました。ちなみにテーマの一つに『白樺派の文学者』がありますが、これに関しては、「かつて我孫子は『北の鎌倉』とも呼ばれ、白樺派の志賀直哉や武者小路実篤が活動の拠点としていました。白樺派の小説作品には当時の手賀沼に関する描写がいくつかあり、そのようなことから探究テーマとして挙げました」(土屋先生)とのこと。二松学舎らしいテーマ設定です。
では、生徒のみなさんにお話を伺ってみましょう。

調べる

【調べる】 『白樺派の文学者』についてインターネットや小説を読んで探究した班。文学者が作品の中で実際に歩いた我孫子のルートを知ることができたそう。

――担当したテーマと学んだことについて教えてください。
中村笑舞(えま)さん 『白樺派の文学者』の班で作家・有島武郎について調べました。調べていくうちに今と昔の言葉の違いに興味を持ちました。また有島武郎以外の白樺派の作家にも興味を持ったのでいろいろ読んでみたいと思いました。
木村悠真(ゆうま)くん 手賀沼の「水」について調べました。その中でも手賀沼の水が汚くなった理由ときれいになった理由について調べました。水をとおして手賀沼の歴史を知ることができ、またきれいにするために自分たちに何ができるかを考えました。
木村優音(ゆうと)くん 「手賀沼の歴史」で、「鳥ビシャ」という柏に300年から400年続く豊作を祈る伝統文化を体験しました。鳥ビシャで飾る鳥型のお餅を作ったりしたことが楽しかったです。
長谷川楓栞(ふうか)さん 「手賀沼の生き物」について調べました。私は魚について調べたのですが、実際に手賀沼に行き、網で魚をすくったことも楽しい経験になりました。また、昔いた魚がいなくなった理由を調べると“環境”に原因があることがわかり、自然環境は大切にしなくてはならないなと実感しました。
大船栞さん 私は「ゴミ」がどんな場所にあるか調べるため、実際に学校の近くの道でゴミ拾いもしました。5袋と想像以上に多くてびっくりしましたが、ゴミを増やさないためには何が必要かを考えさせられました。
村越蘭さん 「田んぼ」です。お米の種類や育ち方を調べ、さらに、実際に手賀沼の近くにある田んぼで田植と稲刈りをしました。お米は4合いただきました。とてもおいしかったです!
井原希唯(きい)さん 「手賀沼の鳥」について調べました。実際に沼に行き、鳥の観察をしました。じつは私は最初、このテーマにあまり乗り気ではなかったのですが、実際にオオバンやキジ、アオジなどの鳥を観察できたことは貴重な経験になり良かったです。

湧き出る好奇心は次の探究へ

発表する

【発表する】
手賀沼の生き物について調べた班の発表。メンバーは5名で、両生類や爬虫類、昆虫、外来種、魚と一人ひとり違うものを調べた。

――今後取り組みたいテーマはありますか?
木村悠真くん 中1のこの探究をできるのなら、生き物の観察や世話が好きなので野鳥観察をしてみたいです。あと歴史ですね。特に安土桃山時代に興味があるので調べてみたいです。
木村優音くん 手賀沼の歴史の次は文学です。例えば手賀沼にまつわる伝説などを集めてみたいです。
長谷川楓栞さん 私はもともと理科が好きなので、今度は植物や動物について調べたいと考えています。
中村笑舞さん 文学者を調べたことがきっかけで白樺派以外の作家のにも興味を持ちました。いろんな文学作品を読んでみたいです。
村越蘭さん 田んぼが面白かったのでまた田んぼですが、今回脱穀に携われなかったので、次回は脱穀にも挑戦したいです。
大船栞さん 私は偉人伝などもっと本を読みたいと思いました。
井原希唯さん 私は、昔の人が手賀沼をどう利用してきて、その環境をどのようにして守ってきたのか知りたいです。

――文学や歴史など二松学舎らしいコメントのほか理系にも興味ある生徒さんもいることがわかりました。ありがとうございました


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

二松学舎大学附属柏中学校
[学校HP]https://nishogakusha-kashiwa.ed.jp/jh/
〒277-0902 千葉県柏市大井2590 Tel.04-7191-3180
最寄駅/
JR・東武線「柏駅」から東武バス「大井」徒歩15分。スクールバス:「柏駅」、東武線「新柏駅」、
JR「我孫子駅」から15分、「北総ルート」「新鎌ヶ谷ルート」50分。

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