全学年でフィールドワークを実施 本物に触れ、真の教養を身につける
中学1年の5月、
ホームルーム合宿からスタート
開校当初から中学の全学年でフィールドワークを実施してきた同校。今年度は新たに中学1年の国語で文学散歩を取り入れ、さらに中学2、3年の理科分野でも活動を導入するなど、教室を飛び出して「本物に触れる」機会が一層広がっています。
英語科で広報担当の神殿(こうどの)朋宏先生にお話をうかがいました。「オンライン学習は場所を選ばずに学べますが、現地で『本物に触れる』ことは知識に実感を与え、学習意欲や将来のビジョンにも影響を与えます」(神殿先生)。
フィールドワークのスタートは、中学1年の5月に行われる秩父での「ホームルーム合宿」です。秩父神社や三峯神社を訪れ、教材に登場した場所を照らし合わせながら学びを深めます。調べたことを整理し、タブレットを使ってプレゼンを行うなど、探究のプロセスを実体験します。

ホームルーム合宿では旅行会社の協力を得て観光プラン作りに挑戦。
海外研修を中核に据えた国際体験
数あるフィールドワークの中でも中核となるのが海外研修です。中学2年ではベトナムやカンボジアを訪れ、現地校との交流や遺跡修復活動、社会課題に取り組む団体への訪問を通じて、多様な価値観に触れます。「現地について詳しく知るだけでなく、現地の生活に入り込むことを意識しています」(神殿先生)

アジア研修3日目。SALASUSU工房見学とバイヨン中学校高等学校での交流の様子。
海外研修の背景にはストーリーがあります。中学2年の「アジア研修」で、自分たちがどれほど恵まれた環境にいるかを実感し、高校1年の「アメリカ研修」で最先端の学びに触れる。海外の文化や生活を学んだうえで、高校2年の「古都研修」で京都・奈良を訪問し日本文化を再確認します。「価値観の変容に重きを置いているんです。早いうちにカルチャーショックを受け、自分たちの立ち位置を考えることで、その後の学びや将来への視野が大きく広がるのです」(神殿先生)。
幅広い体験が育む興味と進路意識
海外研修に加え、中学3年間で20を超えるフィールドワークが設けられています。社会科では社会FWの鎌倉散策や国際機関訪問、理科の地層観察や博物館、美術館見学やオペラ鑑賞など、各分野を横断する活動です。校内では、留学生を招いたイングリッシュキャンプを実施し、多国籍の仲間と英語漬けの3日間を過ごします。

7月30日~8月1日の「English Camp」。最初は緊張していましたが、英語での会話も自然と弾むように。
「すべての体験が必ずしも“楽しい”とは限りません。しかし、数多くの機会があるからこそ、一つでも心に響くものを見つけられる。その出会いが、将来の進路や自己理解につながっていきます」(神殿先生)。実体験の積み重ねが、生徒たちに「本物に触れる」喜びを実感させ、教室での学びを社会や世界と結びつける力を育んでいるのです。
■2025年度のフィールドワーク(一部)
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分 野 |
対 象 |
内 容 |
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社会科 |
中学1年 |
街探索 |
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中学2年 |
アジア研修に向けた途上国への理解 |
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中学3年 |
企業や研究機関訪問 |
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芸術科 |
中学1年~高校2年 |
国立西洋美術館見学など |
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中学1年~中学3年 |
古典芸能鑑賞教室(歌舞伎・能・狂言・文楽)など |
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理科 |
中学1年 |
埼玉県長瀞(ながとろ)、埼玉県立自然の博物館訪問 |
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中学2年 |
国立科学博物館 |
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中学3年 |
日本科学未来館 |
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異文化 理解 |
中学2年 |
アジア研修(ベトナム、カンボジア) |
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高校1年 |
アメリカ・ボストン研修(ホームステイ、マサチューセッツ工科大学やハーバード大学訪問) |
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
武南中学校
[学校HP]https://www.bunan.ed.jp/j-highschool/
〒335-0002 埼玉県蕨市塚越5-10-21 Tel.048-441-6948
最寄駅/JR京浜東北線「西川口駅」徒歩10分。
