私学探検隊

大学教授が中・高生を直接指導。生徒の個性を磨く

女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科ヴィジュアルデザイン専攻の教授である林規章先生、淺野晃成先生、玉川竜先生による講評が行われた

女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科ヴィジュアルデザイン専攻の教授である林規章先生、淺野晃成先生、玉川竜先生による講評が行われた

大学教授からの作品講評で
モチベーションアップ
中学・高校、大学が同じ敷地内にあり、高校卒業後にそのまま付属の大学へ進む「内部進学率」が高い同校。2025年の内部進学率は84.1%で、首都圏の女子大付属校としてはトップの進学率を誇っています。
大学との連携プログラムも盛んで、大学の教授が中高の通常の授業に参加し、指導を行う中高大連携授業が実施されています。
この日は、女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科ヴィジュアルデザイン専攻の教授3名が高校に訪れ、高校2年生の作品に対する講評が行われました。
はじめに生徒が作品の制作意図についての説明を行い、3名の先生が一人ひとりにアドバイスを行いました。

生徒一人ひとりと対話を重ねながら講評する教授達。

生徒一人ひとりと対話を重ねながら講評する教授達。技術的な完成度よりも思考のプロセスを重視し、生徒の意欲を評価した

「なぜこの色を選んだ?」「どのような技法を使った?」「どのような人々を意識した?」など、生徒の意図や感情を丁寧に聞き出す教授たち。デザインの背景にあるストーリーや生徒の意欲を評価し、建設的で励ましの多い講評が行われていました。
この日、講評を受けた近藤瑠依さんは、「教授から、『細部まで工夫が行き届いている』『かわいらしさだけでなく構図もしっかりしている』との評価をいただき、楽しさやかわいらしさ、作品世界の空気感を伝えたいという自分の狙いが先生方に届いた気がしてうれしかった」と振り返りました。
「普段の授業では色や構図の評価が多いけれど、大学の先生は『見る人がどう感じるか』など、商業的な視点も含めてアドバイスしてくれた」と、高校と大学の講評の違いも実感したそうです。

教授からの講評の感想を教えてくれた近藤瑠依さん(デザインコース/高2)

教授からの講評の感想を教えてくれた近藤瑠依さん(デザインコース/高2)

生徒投票で選出される
文化祭ポスター課題
今回講評の対象となったのは、高校2年生全員が夏休みに制作した女子美祭ポスターの課題。ポスターは全生徒投票によって上位順位が決められ、1位になった作品はその年の女子美祭で掲出、配布されます。
今年、1位に選出された絵画コース2年の池田桔香さんは、「まさか1位になれるとは思っていなかったので、本当にうれしかった」と喜びを語りました。ポスター制作では、普段の授業より「人にわかりやすく伝わる表現を意識し、イラスト的な雰囲気で描いた」と、いつもとは違う挑戦を楽しんだといいます。
女子美の魅力については「個性が強い生徒が多く、互いにその個性を尊重し合える雰囲気がある」と語り、学校生活の充実ぶりを実感しています。今後は「卒業制作でも良い作品を作りたい。大学でもさらに上達したい」と意欲を見せる池田さん。学び続ける姿勢が、これからの創作活動をさらに豊かなものにしていきそうです。

女子美祭ポスター課題で、中高全生徒の投票で一位を獲得した池田桔香さん(絵画コース/高2)

女子美祭ポスター課題で、中高全生徒の投票で一位を獲得した池田桔香さん(絵画コース/高2)

 


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

女子美術大学付属中学校
[学校HP]http://www.joshibi.ac.jp/fuzoku/
〒166-8538 東京都杉並区和田1-49-8 Tel.03-5340-4541
最寄駅/
東京メトロ丸ノ内線「東高円寺駅」徒歩8分。

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