「日本を知り、世界を知る」海外提携校との交流を中心に多彩なグローバル教育を展開

校長の湯浅茂雄先生
「感性表現教育」「グローバル教育」「探究教育」の三本柱を軸に、日本文化の理解から海外研修まで幅広い学びを体系化している実践女子学園。海外大学への進学実績も毎年生まれるなど、多様なプログラムを通じて、生徒は自分の可能性を大きく広げています。
グローバル教育の出発点は日本文化を知ること
本校では「日本のことを知らずして、真のグローバルはない」と考えています。そのため、グローバル教育の出発点は日本文化を学ぶこと。中学1年では「日本文化実習」が必修で、茶道・華道・箏曲・和装着付・仕舞の中から一つを選択し、専門の先生から本格的に学びます。「日本文化を学んだことで、異文化への関心も高まった」という声が多く、帰国子女の生徒にとっても、日本文化を体系的に学べる機会は貴重で、「海外で日本を紹介できる力になる」と好評です。

グローバル教育の出発点である日本文化実習。多様な文化を理解し尊重する姿勢も身につく
帰国生や英語上級者を対象にしたかつての国際学級で蓄積したノウハウを活かし、全クラスで同等のプログラムを展開しています。夏休みにネイティブ教員が英語だけで指導する特別講座では、絞り染めを学びました。中学生に人気なのが「イングリッシュサイエンスキャンプ(3日間)」です。火山や宇宙といったテーマを毎年変えて取り組み、今年のテーマは「音」。山梨県八ヶ岳清里高原で自然の音を採集し、音楽の先生とともに作曲に挑戦しました。学んだことを英語で発表。英語「で」学ぶだけでなく、STEAM教育にも触れることで、英語力に加え、科学や技術への関心を高められます。

イングリッシュサイエンスキャンプでの活動風景。科学と音楽を組み合わせた学びに挑戦
世界の一流大学との協定を
生かした高難度プログラムも
グローバル教育部を中心に多彩な海外研修を体系的に整備している本校では、ネイティブ教員による放課後講座を含むプログラムに今年240名以上の応募がありました。探究教育も重視し、インプットだけでなく必ず発表や表現の場を設定。学んだことを相手に伝えることで、思考力や表現力が一層深まります。
中学3年のブリスベン研修(11日間)では、異文化交流をテーマに現地のバディとペアを組み、共同発表を行います。高校1年・2年の希望者が参加するモートンベイ研修(14日間)では、船上での海洋学習を通じて生態系を理解し、自然と科学への関心を深めます。中学3年から高校2年を対象としたニュージーランド研修(16日間)では、同じユネスコスクールの女子校との交流を通じ、サステナビリティを探究します。
さらに、アントレプレナーシップ先進国エストニアでの12日間の研修も準備されています。学園創立者である下田歌子のアントレプレナー精神を受け継ぎ、未来の社会をつくる生徒たちに向けたプログラムです。
ハイレベルな学びの場として、イギリスのケンブリッジ大学やUCLとの連携によるサマースクールでは、世界の教授陣から直接講義を受けられます。通常は選考が必要ですが、本校は協定を結んでいるため優先的に参加できます。高校1年・2年を対象としたアデレード短期留学(10週間)は、現地校に通いながら学ぶ本格的な留学であり、将来の進学やキャリアを考える上で大きな経験となっています。
海外進学アドバイザーが学校選びから
試験まで徹底サポート
グローバル教育は進路選択にもつながっています。毎年、海外大学を目指す生徒がいますが、専門資格を持つ海外進学アドバイザーが在籍しており、カウンセリングや英語試験対策を受けられるので、安心して挑戦できるのでしょう。アデレードへ留学した生徒が、その経験を通じて学びたい分野を見つけ、今年の9月から現地の大学へ進学しました。グローバル教育プログラムが進学へと結びついた良い例だと考えています。
本校の生徒は優しく素直なのですが、私はそこに、枠を破って前に進む「尖った部分」が加わってほしいと思っています。まだ本当の自分に出会っていない生徒も多いでしょう。だからこそ、多様な環境に身を置き、異なる立場で物事を見つめるグローバル教育の意義があります。本校で自分の可能性を見つけ、夢に向かって大きく羽ばたいていってくれることを願っています。
NEWS&TOPIX

生徒、教員、建設会社を交えたワークショップを開催!
2028年4月に完成する新校舎の建設に先立ち、生徒たちの意見を建設に取り入れるワークショップが行われました。
当初の予想では実際に校舎を使うことになる中学生の参加が多いと見込んでいましたが、高校生の参加が大半となりました。高校生が学校に愛着を持っていること、また長く生活するなかでの気付きを後輩のために生かそうとする様子が感じられました。
ワークショップには生徒と教員はもちろん、建設会社である東急建設株式会社の社員も参加しました。生徒たちの自由な発想に、ときには大きくうなずき、ときには驚いている様子でした。
実践女子中高ではこのほかにも東急株式会社による「渋谷再開発ツアー」を実施するなど、校舎建設が生徒たちの学びのきっかけとなるよう、さまざまな取り組みを行っています。
山崎製パンとの共同開発
実践女子オリジナルランチパック

山崎製パンとの共同開発
山崎製パン株式会社の協力の下、中高生がランチパックのフィリングを考えるJJランチパックプロジェクトは、今年で3年目を迎えました。
1年目は校祖が好んで食べた「リンゴ」を入れたもの、2年目はその名前「歌子」をもじった「う~タコス」味など、フィリングを考える際は味やコストだけではなく「学園とのかかわり」も大事にしてきた生徒たち。今年は生徒に人気の制服のネクタイの色に注目し、中学生の臙脂(えんじ)色をモチーフにした「赤のパスタ」と高校生の黒色をモチーフにした「黒のカレー」と、初めて2味が入った商品となりました。
また、今まではオーディションに勝ち上がった有志1チームのみが開発に参加していましたが、今年は他の応募チームが販売戦略の担当として、パッケージデザインやSNSでの発信などを行っています。商品は「ときわ祭」で先行発売の後、関東エリアのスーパー等で一般発売されます。

山崎製パン株式会社と同校がコラボしたオリジナルランチパック。今年の「ときわ祭」でも大好評!
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
実践女子学園中学校
[学校HP]https://hs.jissen.ac.jp
〒150-0011 東京都渋谷区東1-1-11 Tel.03-3409-1771
最寄駅/
JRなど「渋谷駅」徒歩10分。メトロ銀座線千代田線 半蔵門線「表参道駅」徒歩12分。
「渋谷駅」から都営バス「国学院大学前」。