探究の授業に取り組み、20年以上 中高大連携の強みを生かし、より専門的な学びに
大学の先生が来校し、生徒の
探究テーマにアドバイス
湘南白百合学園中学校・高等学校は、探究の授業に取り組み始めて20年以上の歴史があります。中3は毎年、環境問題をテーマに探究活動に取り組んできました。2023年からは中高大連携を締結しているお茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所の先生方にも協力を要請し、研究計画のサポートを受けるなど、より専門性の高い学びが得られるようになりました。今年は5月に同研究所の先生が来校。「ブラックボックスの中身を当てよう!」というテーマで、探究活動の仮説検証の考え方を学ぶ講義と実験を行いました。6月には同研究所の先生方をゲストに招き、生徒たち一人ひとりが立てた探究テーマと実験計画に沿ったアドバイスをいただきました。教頭の水尾純子先生は、「生徒たちは夏休み中に各自のテーマに基づいた実験を進め、夏休み明けに論文を執筆します。かつてはすべて本校の教員が指導していましたが、専門家である大学の先生方からアドバイスを受けることにより、生徒たちも前向きな気持ちになるようで、成長が感じられます」と話します。

お茶の水女子大学の先生の指導を受ける生徒たち
大学の先生と直接話す機会が
生徒たちの刺激に
6月にお茶の水女子大学の先生方が来校した際は4つのグループに分かれて、自身が立てた計画書にアドバイスをしてもらいました。アドバイスを受けた生徒の一人・Tさんは「熱中症をテーマにした実験を考えています。実験の仕方などアドバイスが受けられてよかったです。もともと理科実験が好きで、探究の授業は答えがない問いだからこそ自分なりの考え方で進めることができ、好きな科目です。小学生の頃からSDGsに関心があるので将来は環境を保護できる建築デザインやまちづくりなどに関われるような職業に就くのが夢です」と話します。一方、Aさんは「海に優しい機能性のある洗剤を作るにはどうしたらいいかというテーマにしました。大学の先生からは数値化してデータを出すといいのではないかというアドバイスをいただき、貴重な経験になりました。海に優しい成分で汚れ落ちの良さなどの機能性のある洗剤を作るためにはどのような成分を入れたらいいのか、夏休みに実験をしたいと思います」と自身の探究テーマについて話してくれました。

東京農業大学地域環境科学部の先生による「微生物が土壌や水を浄化する」講座
同校と中高大連携を結んでいる大学は上智大学、順天堂大学、昭和医科大学、東京農業大学、北里大学など8大学あり、高校の探究型授業では東京学芸大学と連携。姉妹校の白百合女子大学とも定期的に交流があります。また、大学以外にも企業やNPO法人などとも提携し、探究の授業以外でも夏休みなどに希望者を対象としたコラボ講座を開講しています。さらに、他校と合同の医療講座や探究発表イベントなど、学校の内外で視野を広げる機会が多数用意されています。大学での学びや企業で働くことなどを身近に感じられる環境があることにより、生徒たちが自身の進路をじっくり考えるきっかけにもつながっているようです。

中学生の希望者を対象にお茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション研究所の先生方と実施した江ノ島フィールドワーク
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
湘南白百合学園中学校
[学校HP]https://chukou.shonan-shirayuri.ac.jp/
〒251-0034 神奈川県藤沢市片瀬目白山4-1 Tel.0466-27-6211
最寄駅/湘南モノレール「片瀬山駅」徒歩7分。江ノ島電鉄線「江ノ島駅」徒歩15分。小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」徒歩20分。JRなど「藤沢駅」から江ノ電バス13分「片瀬山入口」徒歩3分。
