2025年4月に、三田国際科学学園へ校名変更10年後の未来で輝く「発想の自由人たれ」

6年間のサイエンスプログラム。中学2年以降、クラスやコースの特徴に応じたプログラムを進める。
校名に「科学」を冠したのは、
さらに進化し続ける決意表明
2025年4月より、三田国際学園中学校・高等学校は「三田国際科学学園中学校・高等学校」へ校名を変更しました。校名に「科学」が加わった背景を、副校長・広報部長の今井誠先生は次のように語ります。
「2015年に三田国際学園が開校した当初から、教育の設計思想の中にサイエンス教育がありました。この10年間、『メディカルサイエンステクノロジークラス(MSTC)』の新設や、6年間を通した体系的な学びの構築、高度な機器を備えたラボの設置などを進める中で、子どもたちは進化し続け、外部から評価される研究成果も次々と生まれてきました。このたび、『科学』を校名に掲げさせていただいたのは、そうした取り組みの延長線上にあります。サイエンス教育をより一層発展させる、そして子どもたちをさらに大きく飛躍させていくという決意表明なのです」
今井先生は続けます。「10年後には、AGI(汎用人工知能)が本格的に動き出しているかも知れません。激変する社会で活躍できるのは、自分のオリジナルモデルを生み出せる人材です。興味を持ったことには“研究者たる姿勢”でとことん向き合い、教えてもらうのを待つのではなく、『自律した学習者』へと成長してほしい。社会の中で力を発揮できる人材を育てたいという想いが本校の掲げる『発想の自由人たれ』につながっているのです」
学びをさらに前に進める3つのキーワードは「THINK&ACT」「INTERNATIONAL」「SCIENCE」。生徒は、THINK(考える)とACT(行動する)を繰り返しながら成長していきます。多くの学校が、知識を得てから考えるのに対し、同校では“問いを立てる”ことから学びを始め、自ら知識を取りにいく「自律的な学び」を促しています。こうした実践を支え、思考力を広げていくために、SCIENCEとINTERNATIONALの両輪で充実した環境を整えています。それぞれが独立して機能するのではなく、互いに影響を与え合いながら、広がっていく土壌となっているのです。

「科学的アプローチサイクル」をあらゆる場面で実践する中で、社会課題に立ち向かえる力を育む。
「本校のサイエンス教育は、中学1年の『サイエンスリテラシー』の授業で『科学的アプローチサイクル』を身につけるところから始まります」と話すのは、MSTC(メディカルサイエンステクノロジークラス・コース)を率いてきた教頭・MST部長の辻敏之先生です。「サイエンスというと、AIやロケットのようなイメージがあるかもしれませんが、まずは理科の教科書をしまって(笑)、“問いを立てる”練習から始めます。生徒たちには、わからない状態(=はてな)と、わかった状態(=びっくり)を行き来しながら、思考を広げたり深めたりしていくんだよと話しています」
1年で基礎を学び、6年間のサイエンスプログラムを通して、ロジカルシンキング・クリティカルシンキング・クリエイティブシンキングへと段階的に思考を深め、自らの問いに向き合い、考え、行動する力を常態化させていくことが、同校における学びの核です。

「好きなことを突き詰められる環境がこの学校のいいところ」と話す卒業生は、在学時、辻先生と英語の研究論文を輪読し、研究を深めた。
この実践を支えているのが、辻先生をはじめ博士号を持つ6名の常勤教員による指導体制です。国語や英語といった文系教員もそれぞれの専門性から授業に関わり、教科横断的な探究が行われています。そうした中で、研究に没頭した生徒が「つくばScience Edge2025」で創意指向賞を受賞したり、東京大学理学部に学校推薦型選抜で合格したりと、成果も着実にあらわれています。
学びの環境も大学の研究室を想起させるほどです。高度な機器を備えた既存のラボに加え、今秋にはゼロからイチを生み出す発想の拠点「Zero to One(ゼロワン)」も完成予定。「“天井”を設けず、どこまでも高めていけるような環境を整えたい」と辻先生は語ります。
★思考を加速させる「Zero to One(ゼロワン)」
今秋に竣工予定のゼロワンは、科学的思考と創造的な発想を引き出すために設計された新しい学びのシンボルです。静かに思索できる個人空間や雑踏の中でのカフェ風スペース、活発に議論するグループワークエリアなど、多様な思考スタイルに応えます。3Dプリンターや金属加工機も備え、好奇心やアイデアを形にできる環境。「生徒が足を踏み入れた瞬間にスイッチが入り、思考を加速させる場所にしたい」と辻先生も期待を寄せています。
グローバル社会において
英語で思考し、伝える力は不可欠

38名のInternational Teacher(IT)が常勤。「INTERNATIONAL」が日常にある環境は他にない。
「INTERNATIONAL」についてもお聞きしました。IC(インターナショナルクラス)で約7割、ISC(インターナショナルサイエンスクラス)で約3割、全体としても約4割が帰国生の同校の国際教育では、英語を学ぶのが目的ではなく多様な価値観や背景を持つ仲間と共に学び合い、「こんな考え方もあるんだ」と思考の幅を広げていくのが目的です。「一般生と帰国生が互いに刺激を与え合い、それぞれの強みを発揮しながら成長する“化学反応”が、日常的に起きています」(今井先生)。
考えたことを英語で発信するのは、いまや当たり前の時代。「英語でプレゼンテーションできる力はもちろん、“英語で思考する”力をゼロからでも育てていけるよう、段階的に高めていける体制を整えています」(今井先生)。プリンストン大学に進学したある生徒は、日本生まれ日本育ちで英語が苦手だったものの、高校3年でアドバンストレベルに到達。海外進学の道が開けました。「多様性を持った生徒たちがそれぞれの場で活躍している。そうした環境の中で、子どもたちは自然に思考を広げていくのです」と今井先生は語ります。
世界で活躍できる
「12のコンピテンシー」を育む
アメリカの研究でも示されているように、これからの社会で求められるのはコンピテンシー(能力・行動特性)です。同校では、それを教育目標とし、「一つでも多くの力を身につけてほしい」と、日々の教育活動に組み込んでいます。「コンピテンシーをどう身に付けるか、それが本校の考える世界標準の教育です」(今井先生)。
今井先生は最後に、こう語ってくれました。「今の小学6年生が社会に出るのは2036年。その未来に目を向けたとき、どんな力が必要になるのか。その視点で学校を選んでいただけたらと思います。私たちは、一人ひとりの成長曲線を描ける学校でありたい。英語や理科が得意でなくても、どうか心配なさらないでください。お預かりしたお子さんの可能性を、私たちがしっかりと引き出していきます。好奇心あふれるお子さんと出会えるのを心から楽しみにしています」

授業や学校行事、部活動などのあらゆる教育活動において、この活動では「共創」、別の活動では「創造性」のように、身に付けてほしいコンピテンシーを明示する。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
三田国際科学学園中学校
[学校HP]https://www.mita-is.ed.jp
〒158-0097 東京都世田谷区用賀2-16-1 Tel.03-3700-2183
最寄駅/
東急田園都市線「用賀駅」徒歩5分。小田急小田原線「成城学園前駅」から東急バス「用賀」徒歩3分。