2026年度より「鎌倉国際文理」として始動!男女共学校として中1「国際教養コース」を募集

新しい制服…人気の高い現行の女子の制服に合わせて、男子はスタンドカラージャケットのスーツスタイルを採用。ヨーロッパの伝統的なフォーマルウェアを基調としたデザインで、ネクタイはスクールカラーのグリーンでおしゃれに
2026年度4月から、鎌倉女子大学中等部・高等部は男女共学校の「鎌倉国際文理中学校・高等学校」としてスタート。校名変更に伴いコースも再編。中学は「国際教養コース」のみ、高校は同コースと「総合文理コース」の2コースの募集となります。
建学の精神「感謝と奉仕に生きる人づくり」は変わることなく、創立80周年を超える「女子校のよき伝統は堅持しながら、グローバル時代に通用する高い学力と多様な価値観を育む学校を目指します」と、高橋正尚部長(校長)は話します。
新たに始動する鎌倉国際文理では、どのような教育が展開されるのでしょうか。
国際教養コース
中学3年間で5教科を中心に高校の学習内容を先取りした授業を行い、高2までに高校の教育過程を修了。高3は入試対策の演習授業を中心に行います。「文理横断・文理融合」をキーワードとするバランスのとれた教育で高い教養と語学力を身につけ、難関国立大学や難関私立大学、海外大学などへの進学を目指す。
教育目標は、「豊かな人間性と
高い学力」の実現
教育目標は「豊かな人間性と高い学力」の実現です。
「高い学力」の育成には、基本的な知識・技術の習得と、それらを活用して課題解決をするための思考力・判断力・表現力を育むことが求められます。特に、中1~中2の学習習慣がその後の成績を左右する確率が高いことから、「中2の夏までに、基本的な学習習慣を身につける」ことが重要です。家庭学習の時間を毎日記録して主体的に学習に向かう習慣を定着させていきます。さらに、「9教科をバランスよく学習することが重要」と高橋校長。基礎学力と幅広い知識の土台があるからこそ、アクティブラーニングの学びが広がり、生徒たちは自ら考え、自力で人生を切り拓いていく人間に成長できると考えているからです。
1クラス30人以下の少人数教育も同校の魅力の一つです。学習支援の補習・特別講習も充実させ、英語教育・理数教育を中心とした中高6年間の学力育成プログラムを構築していきます。
中3で英検準2級取得が目標
独自の「ラウンド式英語」を導入
「高い学力」を育成する重点ポイントの一つが英語教育です。同コースでは週7時間以上の英語の授業を実施し、教科書は進学校で採用の多い『NEW TREASURE』を使用。英語教育の特徴は、オリジナルの「ラウンド式英語」を導入していることです。英文のかたまりを長くして、「語→文→段落→章」の順で理解を深め、最後に章全体の意味を把握していく読解法です。自然に英訳が頭に浮かぶまで音読トレーニングを繰り返すことで、英語に親しみながら無理なく英語脳を育てる独自のプログラムです。
「文部科学省の調査では、中2の夏頃に英語嫌いの生徒が激増するというデータがあります。この時期につまずくと、その後の成績やモチベーションに深刻な影響が出てしまう。そのために、文法から入らない英語教育を実施しています」と、高橋校長。家庭学習では、AIによるスピーキング評価ツールや多読・多聴アプリ、オンライン英会話も導入しています。
また、大学入試で英検スコアによる試験免除や加点などで優遇する大学が増えていることから、英検資格の取得を義務付けています。年3回の英検前後に校内単語テスト、週末や夏期・冬期の英検対策講座のセットを繰り返す「英検合格サイクル」を確立。中3までに英検準2級、高校卒業時までに準1級の取得を目標としています。
夏休みの英語集中研修「インテンシブ・イングリッシュ・キャンプ」(中1~高2/必修/2日間)も生徒たちに好評です。授業はすべてネイティブ教員が担当し、1日5時間英語漬けでさまざまなアクティビティやイマージョン授業で表現力を磨いています。
そうして身につけた語学力をカナダ・バンクーバー語学研修、オーストラリア語学研修などでアウトプットしていきます。
理数教育を重点強化
鎌倉女子大学と高大連携も

約150名収容可能のラーニングコモンズ
英語と並ぶ重点ポイントが、理数教育です。中学で数Ⅰを履修するなど先取り教育を進め、高2まで数学を必修科目としています。「文理横断・文理融合」をキーワードに、IT時代に必須の数学的な論理的思考力や問題解決能力を高めていきます。
さらに鎌倉女子大学の付属校として、同大学の図書館利用(夜8時まで)や、平日の放課後に、希望する同大学の授業を受講することができるのも、大きなメリットです。最先端の設備が整う研究室で、電子顕微鏡や3Dプリンターなどを使った実験・実習に参加できるなど、生化学、医学系、IT系へ進学する生徒たちにとって有意義な機会となっています。
また、プログラミングやデータサイエンスなどIT系の学びを中心とした高大連携の新プログラムをスタートさせる予定です。
2020年度のコース再編時の1期生は現在高3。ベネッセの学力推移調査によれば、中高6年間で飛躍的な伸長を示しています。これまで英語教育や理数教育などを重点的に強化してきたことが、学びの成果となって表れています。
地域の課題を主体的に探究する
「鎌倉プロジェクト」

人工芝のフットサルコートを新設
力を入れている探究活動では、「鎌倉プロジェクト」をスタートしています。中学では、SDGsに関連した鎌倉の環境・文化財・まちをテーマに体験活動を実施。「総合的な学習」の一環で浜辺の漂着物の清掃や観察を行う由比ヶ浜ビーチコーミング(中1)、鎌倉国宝館で仏像の保管時に使う「ふとん」の作成などを行う文化財保護作業体験(中2)など校外学習を展開しています。
高2の「総合的な探究の時間」では、観光協会の職員を招いてレクチャーを受け、鎌倉のオーバーツーリズムを題材にしたプレゼン発表に取り組んでいます。こうした活動を通じて、地域の社会課題に対して主体的に考える機会を養い、持続可能な社会を創造していく力を養っていきます。
修養や立居振舞講座の伝統は
男女問わず大切な教え

立居振舞講座を実施する60畳の礼法室
英語教育・理数教育に力を注ぐと同時に、同校では、建学の精神「感謝と奉仕に生きる人づくり」に基づき、豊かな人間性を育む「心の教育」を大切にしてきました。生徒たちが登下校時に学校に一礼する習慣が根付いているのは、その最たる例です。
1日3回、チャイム「修養の鐘」に合わせて行う1分間の黙祷は、自分を見つめ直し、平常心を養う時間です。また、年2回、専門の講師から礼法を学ぶ「立居振舞講座」を開講。60畳の礼法室で、玄関の入り方といった礼儀作法から風呂敷の包み方まで伝統的な和の文化を学び、日本文化への理解を深めます。
共学化されても、こうした伝統的な学びや礼儀正しさの美徳は、男女を問わず大切な教育課題として残しながら、「豊かな人間性」を育んでいきます。
切磋琢磨し合う環境へ
学校はこう変わる!
高橋校長は、「学校は“間違ってもいい”空間です。生徒たちはたくさんの失敗を重ねて、それを糧に成長していく文化を醸成することも大事だと考えています。そして、先輩や後輩、仲間たちと絆や友情を深める空間でもあります。円滑な人間関係を築くことが、学力の向上にもつながっていきます」と語ります。
共学化を機に、新しい部活動も誕生する予定です。体育祭や文化祭などの学校行事でも、男子生徒が加わることでさまざまな変化が訪れることでしょう。「学力面・生活面で互いに切磋琢磨し、活性化されることを期待しています」と、高橋校長。
学校説明会では男子生徒の保護者が4割程度になることもあり、期待と関心の高さが表れています。「多様な生徒のありのままの個性を生かしながら、学力面でもコツコツと努力する生徒の力をしっかり確実に伸ばしていく学校でありたいと考えています」(高橋校長)。
新しい部活が誕生
全国大会金賞の実績をもつマーチングバンド部など運動系・文化系合わせて18の部活動があるが、共学化に伴い、男子生徒にも人気の高い新しい部活動が誕生する予定です。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
鎌倉国際文理中学校(2025年度まで鎌倉女子大学中等部)
[学校HP]https://www.kamakura-u-j.ed.jp/
〒247-8511 神奈川県鎌倉市岩瀬1420 Tel.0467-44-2113
最寄駅/
JR根岸線「本郷台駅」徒歩15分。JR「大船駅」徒歩23分。「大船駅」、京急本線・市営地下鉄BL
「上大岡駅」、京急本線 逗子線・金沢シーサイドライン「金沢八景駅」からバス「鎌倉女子大前」ほか。