私学探検隊

父親が積極的に学校にかかわる「おやじの会」で父と娘のつながりと父親同士の交流を

行事やイベントで
大活躍する父親の存在

清澄祭では、「おやじーらんど」としてブースも設置。毎年大人気のコーナーに

中村中学校には、20年ほど前から保護者の父親が集う「なかむら おやじの会」があります。今年度の会員は約40名、OBやサポーターとして登録しているメンバーを含めると総勢約50名になります。

主な活動内容は、月1回の学校周辺の清掃、文化祭での「おやじーらんど」運営、オープンスクールでのかき氷販売やゲームコーナー設営、入学式での記念撮影サポートや部活動との対抗試合。ほかにも七夕飾りやクリスマスツリーの設置、6年生(高3)への受験応援メッセージを地域や関わる人たちから集めて展示するなど、さまざまなシーンで「おやじの会」が大活躍しています。

さらに企業研究の授業では、「おやじの会」のメンバーが社会で働くことについて講演したり、メンバーが実際に働いている企業に生徒が訪問したりもしています。

父と娘の距離が縮まり
父親同士の交流の場にも

「おやじの会」のメンバー。子育てに積極的にかかわることで、父親自身の世界も広がる

かつては学校、地域、PTAが一体となって生徒の成長を見守っていましたが、地域の存在感が薄まる中、おやじの会がその役割を担う存在になっているというのは、おやじの会を担当する永久保元輝先生です。「『おやじの会』は地域と連携したり、家庭と学校の橋渡し役として活躍したりしてくれています。みなさんフットワークが軽く、とても頼りになります」(永久保先生)。

「おやじの会」会長の髙橋圭太さんは、「中高6年間という限られた時間、父親として娘の学校生活に少しでもかかわりたかった」と入会。一方、前会長の長坂光泰さんは、「小学校では学校に関わることはほとんどなかったのですが、娘から勧められて、仕方なく入会したというのが正直なところ(笑)」と話します。

今ではふたりともすっかり「おやじの会」にはまって、活動がとても楽しいと笑顔を見せます。「職種も世代も違うお父さん同士がワイワイと集まって、子どもとの接し方を相談したりすることも。私たちにとっても、会社でも家庭でもない第三の居場所になっています」(髙橋さん)。

父親が学校に来てくれることは子どもにとってもうれしいようで、学校で活動をしているとわざわざ様子を見に来てくれたりもするそうです。

「活動後、メンバーで懇親会をするのも楽しみのひとつ。飲み仲間も増えたし、学校の先生や保護者とのつながりもできました。娘がくれた縁だと思っています」(長坂さん)

「学校説明会や文化祭でおやじの会がブースを開いているのを見て、『入学したらぜひおやじの会に入ろうと思っていたんです』と言ってくれる新入生の保護者もいて、うれしい限りです」(髙橋さん)

自分の子どもだけでなく、みんなで子どもを育てる──。「おやじの会」は、そんなあたたかな環境をつくりながら、父と娘をつなぐ存在になってくれています。

 ※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

中村中学校
[学校HP]https://nakamura.ed.jp/
〒135-8404 東京都江東区清澄2-3-15 Tel.03-3642-8041
最寄駅/ メトロ半蔵門線・都営大江戸線「清澄白河駅」徒歩3分。

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