私学探検隊

4月より新しい学校長が就任。「共立リーダーシップ」をさらに拡充させる!

学校長の景山誠先生。新卒で入った会社はIT関連という経歴も。学校では教務部門にも長く携わっていた。

東京一出会いの多い女子校で
個性を磨き、成長する

来年創立140年を迎える女子の伝統校。1学年320名という大規模校で、「東京一出会いの多い女子校」として、同級生はもちろん先輩後輩、先生などさまざまな個性と価値観をもった人々との出会いが「人」を磨き、成長を促してくれます。

今年4月、新しい学校長に同校の生物の教諭を約30年務めてきた景山誠先生が就任しました。景山先生は大学院で「人間や心理、社会を学びたい」と授業を通じて思春期の子どもの行動について研究していたそうです。「そこで発見したのが、学校は一種の複雑系だということです」

学校や生徒を冷静な眼差しで見ている景山先生にお話を伺いました。

「本校の1学年は1クラス40名×8クラス。大人数だと授業やクラブ活動、行事なども多彩でいろいろな場面が用意されています。また、授業ではクラスメイト、部活動では部活仲間と、時間や場所によって関わる生徒も異なります。したがって、どんな生徒も居場所を見つけ、自分の個性や才能を発揮できるのです」

景山先生は昨年まで生物部の顧問をしていました。先日、生物部の中3の生徒が校長室に2冊の本を見せに訪ねてきたそうです。

「1冊はその生徒が研究している“ウニ”のカラー図鑑。とてもきれいな本でした。もう1冊がなんと昭和6年発行の兵器の本。神保町の古書店で見つけたそうで、うれしそうに見せに来てくれました」

令和の中学生が昭和初期の古本に価値を見出し、校長先生にも堂々と好きと言える。それをおもしろがるおおらかさが同校にはあります。

先生との距離が近いのも特徴

疑問や課題を自ら見つけ、
協働で取り組み、未来につなげる

大規模校のメリットを活かした学びが「共立リーダーシップ」です。学年ごとに目標があり、たとえば中2は「神保町に関する課題解決」をテーマに「どうしたら若者に神保町に来てもらえるか?」を考え、発表しました。プレゼンの時は地元神保町商会の方をご招待し、ご講評いただきました。また、景山先生は生物部を例に教えてくれました。

「生物部では部全体の研究テーマがあります。部のテーマは我々教員が与えるとうまくいかない。しかし、生徒自身でテーマを見つけさせると、積極的に取り組むようになる。たとえば過去に教員で『サルの行動学』を提示したことがありましたが、生徒たちは同じ動物園内にいた爬虫類に『爬虫類の方が進化の過程がわかっておもしろい』と興味を持ちました。教員はヒントを与えるだけ。生徒の持っている力をいかに伸ばすかが教員の役目なのです」

景山先生は生徒自ら学ぶ力を先生間で共有していきたいと言います。139年前、自立した女性を育てるために設立された同校。今、新たな女性のリーダーを育てています。

 ※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

共立女子中学校
[学校HP]https://www.kyoritsu-wu.ac.jp/chukou/
〒101-8433 東京都千代田区一ツ橋2-2-1 Tel.03-3237-2744
最寄駅/ メトロ半蔵門線・都営新宿線 三田線「神保町駅」徒歩3分。メトロ東西線「竹橋駅」徒歩5分。

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