創立100周年!混迷の時代だからこそ「心の教育」「なりたい自分になる!」を大切に
始まりは江戸時代。
天台宗の教えを今に受け継ぐ
今年12月12日に創立100周年を迎える駒込。天台宗の開祖である最澄の教え「一隅を照らす」を建学理念とし、「なりたい自分になる」という主体性を大事にする校風の中、生徒一人ひとりがそれぞれ居場所を見つけ、学校生活を送っています。また、近年は志願者も倍増。「校風に憧れて入ってくる生徒も多いですね。また、様々な場所で活躍する個性的な生徒が多いです」とおっしゃるのは校長の河合孝允(たかよし)先生。河合先生に同校の歴史と現在、そして未来のビジョンについて伺いました。

校長の河合孝允先生。受験生には「自分の体験を後輩たちに伝えられる『未来からの来訪者になりませんか』」とメッセージ
「本校は江戸時代、上野の不忍池のほとりに創建された『勧学講院』から始まりました。その後、現在の地に移転し、大正14(1925)年に中学校令による『駒込中学校』設立の認可を受け、翌大正15(1926)年に開校。当時は、渋沢栄一氏が顧問をしており、最澄の教えと合わさって『利他』の精神が育まれました。戦前は東大を首席で卒業した学生が本校の教員に就くなど『開成のバンカラ、駒込のリベラル』と称され、東大にも多くの卒業生を輩出。戦後は門戸を市井に広げることにシフトし、焦土と化した地域の子どもたちを受け入れました。そして、学制改革に伴って『新制駒込中学校』が創立。昭和27(1952)年からは女子教育も開始し、昭和41(1966)年には文京区で最も早く共学制を導入しました」
STAEM講座で
失敗から考えることを学ぶ
「これからの時代により必要となるのは『考える力』です。『考える力』を養うために行っているのが、様々な探究学習です」
その一つがSTEAM講座(中1~中3)です。埼玉大学STEM教育研究センターの所長で埼玉大学の准教授でもある野村泰朗先生指導のもと、中1では「段ボールで作る自動走行車」を作成しました。段ボールで車体を作るという「ものづくり」と、モーターでタイヤを動かすという「プログラミング力」が試されます。野村先生はじめ教員は基本的なことしか伝えません。生徒たちが自ら考え、手と頭を動かして、なんとか車を走らせようとします。
「2人1組でペアになり、学年全体で70組近く班ができましたが、そのうち成功したのは4~5組です。この講座ではトライ&エラーを繰り返しながら、どんなに失敗してもそこから学ぶことの大切さを理解してもらうのが主旨です」と河合先生。
「これから先、AIを使いこなす人間になるのか、AIに使われる人間になるのかの分水嶺が否応なく突きつけられる時代性を迎えています。どれだけ時代が変わろうともそれぞれの場所で為すべきことをし、周囲の力となる、まさに『一隅を照らす』という建学の精神を大切にしながら、『志』を持たせて自己肯定感を育て上げ、『誰もがやらないからこそ、自分がやってみせる』というアントレプレナーシップを精神の基軸に据え、そのために必要な思考力や真実を見極める力を身につけてもらいたいと考えております」

STEAM講座に取り組む生徒たち
河合先生のお話は、今の若者を取り巻く現状から、教育における2030年問題、学校経営にいたるまで多岐にわたります。受験生・保護者の方も実際に説明会で河合先生の話をぜひお聞きになってください。

「なりたい自分になる!」を実現する同校。卒業生には小説家や俳優、大学教授などもいて、多方面で活躍している
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
駒込中学校
[学校HP]https://www.komagome.ed.jp
〒113-0022 東京都文京区千駄木5-6-25 Tel.03-3828-4141
最寄駅/メトロ南北線「本駒込駅」徒歩5分。メトロ千代田線「千駄木駅」・都営三田線「白山駅」徒歩7分。
JRなど「池袋駅」から都営バス「駒込千駄木町」。