中学部・高等部それぞれに専任の校長を配置し、よりきめ細やかな支援体制に
教育の深化で、目の前の生徒に
より丁寧に向き合う
相模女子大学中学部校長に、新たに中間校長先生が就任しました。これまでひとりの校長が中高を統括していましたが、今年度より中学部と高等部にそれぞれ校長を配置する新たな体制へと移行。変更の背景には、「生徒一人ひとりへのきめ細やかな対応を強化したい」という思いがあるといいます。

副校長として長年、広報や教育方針の決定などに関わってきた中間義之校長。2025年度より校長に就任
「かつては『先取り学習』で大学受験を見据えたカリキュラムが主流でしたが、それは必ずしも生徒の理解や成長に寄り添ったものではありませんでした。早回しすることでこぼれてしまう学びや経験を、もっと丁寧に育てたいと考えたのです」
教育方針の土台には、「非認知能力の育成」というねらいがあります。「マーガレットタイム」と呼ばれる独自の総合学習の時間では、将来の夢の可視化や職業探究、アサーショントレーニングなどを通して、「自分で考え、行動する力」を養います。プログラミング教育も、技術習得よりも「試行錯誤する力」や「論理的思考力」を伸ばすことを目的としています。

自分の生き方を考えるための「マーガレットタイム」のカリキュラムでは、卒業生の赤ちゃんと触れ合ったり、妊婦・障がい者体験、アサーショントレーニングなど様々な内容に取り組む
「今年は、新しいことを無理に始めるのではなく、『深める年』にしたいと思っています。あれもこれもと手を広げすぎず、いまある教育活動の中身をもっと丁寧に見直すことで、より本質に迫れるはずです」

プログラミング教育では、ロボットを動かしたり、ゲームをカスタマイズしたりしながらプログラミングを学ぶ。課題に対する取り組み方など、思考の育成に主眼を置く
ヒーローではなく、夢を語り
努力できる「怪人」になって
生徒たちになってほしい理想の姿勢を、中間校長はあえて「怪人」というユニークな比喩で語ります。
「生徒たちには、ピンチのときだけ登場し活躍する正義のヒーローではなく、高らかに笑って登場する『素敵な怪人』になってほしい。いつも笑顔で、夢に向かって地道に努力し続ける人。そんな人がきっと、人生を自分らしく切り拓けるんじゃないかと思っています」
このメッセージは入学式でも生徒たちに伝えられました。ヒーローに倒されても、夢を持ち、準備を重ね、自ら動き出す姿勢があれば、自分の人生の主人公になれる――。それが、相模女子の教育が目指す「未来に生きる力」です。
広大なキャンパス内に、附属の幼稚部・小学部・大学が併設され、異なる年齢の人々と自然に交流できる環境も相模女子ならではの魅力。幼稚部でのボランティアもでき、大学生の卒業研究に協力する機会もあり、社会のなかでの自分の個性や役割を考えるきっかけになります。
「これまでは保護者や塾に導かれてきたかもしれませんが、これからは自分の人生を自分で動かせるようになってほしい。そのために必要な力をつけるのが、中学での私達の役目だと思っています」
生徒一人ひとりの心にじっくりと火を灯すような、温かく芯のある教育で、生徒の意欲と可能性を大きく育てます。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
相模女子大学中学部
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