私学探検隊

全国2連覇への物語が発車 私たちらしさを風景に刻んで伝統というレールをつなぎたい

栄光のレールをつなぐ、新たな出発点

2024年、白梅学園清修中高一貫部・鉄道模型デザイン班は、全国高等学校鉄道模型コンテストで三冠(2つの最優秀賞と文部科学大臣賞)を達成、さらにドイツ・シュトゥットガルトで開かれたヨーロッパNゲージ鉄道模型コンベンションで第2位に輝きました。現在は、先輩たちに続く“2連覇”を目指し、新世代が活動スタート。「プレッシャーもありますが、やるぞ!という気持ちです」と新部長の吉本実冬さんは語ります。

多様性から生まれる一つの世界観

鉄道模型デザイン班では、中学生から高校生まで約40名の部員がそれぞれの個性と技術を発揮しながら、力を合わせて一つの作品を作り上げていきます。活動のピークは夏休み。ほぼ1か月にわたり制作に打ち込みます。地形、建物、人物などのパートごとに担当を分けて進めますが、もっとも大切なのは全体のバランス。互いにチェックし合いながら完成させていくのが特徴です。入部のきっかけは様々。吉本さんは「小さなものづくりが好きな自分にぴったりだと感じました」。岡村のどかさんは「小学生のときに清修フェスタで鉄道模型を見て、進学を決めました」と振り返ります。一方、青尾咲季さん(副部長)と山田珠綺さんは、中学3年からの途中参加メンバー。「成り行きでしたが、今では楽しくてしかたないです」(青尾さん)。「実際にやってみたら夢中になりました」(山田さん)。始めた背景やタイミングは異なりますが、伝統である「清修の世界観=ファンタジー」を鉄道模型で表現するという想いは全員に共通しています。

左から:山田さん、吉本さん、青尾さん、岡村さん、中澤先生

 

ここでの経験が、きっと未来につながる

昨年の全国大会で三冠を達成し、ヨーロッパの鉄道模型コンベンションで第2位に輝いた先輩たちの軌跡は、今も部員たちの心に刻まれています。「日本の女子中高生が作ったという驚きと感動が広がったと聞きました」と岡村さん。青尾さんは「2連覇を目指すのは簡単ではありません。でも、私たちなら、きっとできると思っています」と力強く話します。山田さんは「3Dプリンタを駆使する強豪校に、私たちは手作業の強みと表現力で勝負するしかない」と語り、「2連覇は今年しかできない。やるなら今しかない」と真剣な表情を見せました。そんなチームをまとめるのが新部長の吉本さん。メンバーの意見を受け止めつつ、全体の方向性を丁寧に調整する姿が印象的です。「清修の世界観=ファンタジー」をぶらさずに保つことが、彼女の大きな役割になっています。顧問の中澤亜紀先生は「いちばん大切なのは同じ目標に向かうチームワーク。それはすでにこの子たちに根づいている」と信頼を寄せ、「清修に入ったからこそできる経験をしてほしい」と結びました。鉄道模型を通し、支え合い、学び合い、やがて全国や世界を経験する ― それは、きっと何よりの宝物となるのではないでしょうか。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

白梅学園清修中学校
[学校HP]https://seishu.shiraume.ac.jp
〒187‐8570 東京都小平市小川町1‐830
TEL:042‐346‐5129
最寄駅/西武国分寺線「鷹の台駅」徒歩13分。JR武蔵野線「新小平駅」自転車10分。JR中央線・西武国分寺線 多摩湖線「国分寺駅」から西武バス20分「白梅学園前」ほか。

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