私学探検隊

自ら学び行動する、さまざまな学び体験を「教育DX」でさらに進化させる

生徒の評価も加えて
教員の授業力を向上

学業とクラブ活動を全面的にバックアップし、充実した学生生活と希望の大学進学を目指します

「人間(にん げん)是(これ)宝(たから)」を建学の精神とし、「今日学べ」を校訓とする埼玉栄中学校。町田弦校長は、「最終的な目標はそれぞれの生徒が目指す大学に進学できることですが、そのためにも勉強やクラブ活動に精一杯取り組める環境づくりを重視しています」とスクールミッション・ポリシーを語ります。
そのための重点目標は4つ。①授業力向上・②変化に柔軟な教育・③いじめ対策・④クラブ活動推進です。
「授業力の向上」とは、教員の教えるスキル向上のこと。毎年、研究授業月間を設け、内部で各教員の授業内容を評価。今年度は、AIやデジタルツールを授業でどれだけ活用できているかも大きな基準となりました。
「さらに外部や生徒からの評価などを加味して、教員の授業力を数値化。評価の高い教員の授業をほかの教員が積極的に参考にして、学校全体の授業力をアップしていきます」

丁寧ないじめ対策と
盛んなクラブ活動
「変化に柔軟な教育」では、佐藤栄学園系列校が合同で、学習指導要領や入試システムの変更に柔軟に対応。スピーディ&ハイクオリティな入試対策を行います。
3つめの「いじめ対策」では、教員を対象にした人権問題研修、生徒へのアンケート調査などを学期ごとにきめ細かく実施。教員の意識や校則を時代に合わせてアップデートし、心身ともに健やかな学生生活が送れる環境を作っていきます。
最後の「クラブ活動推進」については、「もちろん勉強が最優先ですが、学校としては学業とクラブ活動の両立も最大限バックアップしていきます。各生徒のニーズに合わせて、勉強をがんばりたい人、両方がんばりたい人のどちらも満足できるようにしています」と町田校長。
なかでも同校のクラブ活動の特徴は、すべての競技においてその道の専門家が指導にあたるということ。
加えて、東京ドーム14個分という敷地面積を活かし、ほとんどのクラブに専用練習施設があるという充実ぶりです。このような恵まれた環境の中、8割以上の中学生がクラブ活動に参加しています。

自ら考え行動する
体験を重ねる学校生活

全員が一丸となって作品を作り上げる文化系クラブも人気

体育会系だけではなく文化系のクラブ活動も盛んです。
「吹奏楽部やマーチングバンドのようにみんなで力を合わせてひとつのものを作り上げていく体験は、貴重な機会となっています。また、4年前から活動している総合探究部では、自分たちでさまざまな企画を立案し、プレゼン、実行。その活動ぶりには、生徒たちの大きな成長を感じます」

総合探究部は「社会貢献・地域貢献」を目的に活動。SDGsの大会に出場したり、地域と連携して子ども食堂を開催したりしています。自治体や保育園と一緒になって、地域の子どもたち向けにハロウィンイベントを実施するなど、積極的にその活動の幅を広げています。

総合探究部が開催し大盛況だった「子ども食堂」

このような教育の成果は高校にもはっきりと表れています。
Uber Eats社員が同校で講演をする際に、1週間で同社のCMの作成やサスティナビリティ施策提案のプレゼン資料を用意。講演後の感想も英文で提出するなどの力を発揮し、教員も驚くほどでした。
「このように本校では自分で考えて主体的に行動できる生徒を育てていきます。そのためにも中学高校の6年間でさまざまな経験をしてもらいたいと考えています」

より深い学びを刺激する教育DX

未来の学びをさまざまな角度から実践していきます

埼玉栄中学校で「教育DX推進チーム」として発足した「未来の学びプロジェクト」について教頭の林昭雄先生に伺いました。

 

データを最大限活用し
意欲と結果につなげる
林先生 本校では2023年度より、全教室にプロジェクターを設置し、ホワイトボードに投影する仕組みが完成。生徒はひとり1台iPadを使用し、ICT化を推進しています。

学校全体が「未来の学びプロジェクト」として強い方針を打ち出し、ICTを「知識を身につける」だけのツールに留めず、「知識の使用・発信」にもしっかりと活用すると宣言。教育DXにより、一人ひとりの理解に合わせた個別最適化に細かく対応し、探究学習をさらに深めることを目指しています。
例えば、板書がなくなったことで授業が10分ほど短縮でき、その10分を小テストにあてたり、「なぜ」「どうして」という探究的な学びにあてるなど、授業内容の密度も向上。デジタルによって生徒の理解度も客観的データとして一瞬で見える化するので、誰にどこを重点的に教えるべきかが判断できます。

生徒がひとり1台iPadを所有し授業で活用。個別の学びのフォローアップやグループワークにも欠かせない

外部の模擬試験結果のデータも学内でさらに分析を重ねて、教科ごとの対策を検討し、教え方を工夫しています。こういったデータを活用することで、生徒も教員も目標設定が確実に明確になり、勉強へのやる気を大きく刺激しています。

VRゴーグル導入で
未来の学びを実現

この4月、屋上に5G基地局を設置し、さらなるデータ活用を目指していますが、そのひとつとして取り入れているのが、VRゴーグルです。例えば理科の星座の授業に使ったり、社会では世界各国を旅行したりなど、没入感を体験でき、文化祭でも来場者に体験してもらう機会を設けました。

5Gを使ったVRをさまざまな形で授業に効果的に導入していく

また、VRゴーグルを使って20代向け、60代向けの世界旅行を企画するなど、調べ学習のその先の「そこからどう考えるか」「どんな解決策をプレゼンするか」という領域にまで、学びの深度を高めています。VRゴーグルは来年度さらに授業に活かしていきたいと思っています。
また、今年度の夏休みには中1~3年の希望者約40人が秩父で2泊3日の「探究型合宿学習」も行いました。外部の専門家とも連携しながら、デジタル×リアルの相乗効果で体験と学びの機会を増やすことで、これからの時代を創る未来の教育を推し進めていきます。


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

埼玉栄中学校
[学校HP]https://www.saitamasakae-h.ed.jp/junior/
〒331-0078 埼玉県さいたま市西区西大宮3-11-1 Tel.048-621-2121
最寄駅/
JR川越線「西大宮駅」徒歩4分。

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