私学ならではの珍しいクラブ図鑑-国学院大学久我山中学高等学校-女子剣道部
「文武両道」を実践しているのは男子だけじゃない。学校生活の充実が勉強にも
部活にも好影響を及ぼし、やるべきことをしっかりやれる大人女子に成長中!

中学女子9名(2、3年生)、高校女子13名。週4日、体育館5階の剣道場で活動している
授業は男女別ですが、学校行事やクラブ活動の中には男女が一緒に活動するものもある、それが国学院大学久我山の男女別学です。運動部の多くは中高男女に分かれて活動していますが、剣道部は一緒に活動。東京屈指の実力を誇る高校男子が間近で練習しているので、女子の意識も高まっています。5日間、剣道づけになる合宿や、寒稽古(男子部の学校行事。女子は剣道部員のみが参加)にも全員参加。厳しさを共有しているだけに絆は強く、一体感が自慢です。
今も現役剣士(教士七段)で、男子部員の指導も行う荒木先生の方針は、剣道の土台づくりと精神性の向上です。「剣道を長く続けてほしいから、目先の試合に勝つことよりも基礎の習得に力を入れています。剣道を通して、生活に取り組む姿勢も身につけてほしいことの一つ。自立心が育つと成績も伸びるからです」。
この春、高校生になった橋本さんも、剣道の上達とともに成績が伸びた一人です。「入部当初は剣道の厳しさに負けそうになったこともありましたが、誰とでも仲良く話せる部の雰囲気が大好き。先生の熱心な指導に『強くなりたい』という気持ちも芽生えて、高校でも剣道を続ける覚悟ができました。剣道で磨いた集中力は勉強でも役に立っています」。その橋本さんから部長を引き継いだ岩永さんは、自身の成長をこう語ります。「小学生の時は『どうして塾に行かなきゃいけないの』とグチを言ってはだらだらしていましたが、剣道を始めてからはやるべき時にはやるという気持ちの切り換えができるようになりました。部活のおかげで学校生活が楽しく、濃いものになっています」。
勉強もクラブ活動も、自分のものにするには学校生活の充実が欠かせません。「学校を好きになってこそ伸びる」と荒木先生は言います。剣道部員に限らず、生徒一人ひとりの居場所づくりに心を砕く新学期。その成果は、生徒の顔を見てもらえれば一目瞭然です。
かけがえのない仲間と切磋琢磨し、関東大会出場を果たしたい
剣道の魅力は、なんといっても一本を取った時の達成感です。気持ちと行動が一つにならないと一本と認めてもらえないので、機を見て自分から仕掛けることが重要なんです。学校生活でも1、2年は先生が手をかけてくださいますが、中3になると自分で考え、行動しなければなりません。そこでつまずかなかったのは、剣道で鍛えられたおかげです。高校でも仲間と切磋琢磨し、関東大会出場をめざして頑張ります。
女子だけのクラスは気楽で楽しい。部活で人間関係はさらに充実!
武道をやりたくて入部しました。基本の型を身につけるのは大変で、まだまだ頭で考えながら動いていますが、無意識で動けた時は嬉しいですね。繰り返し練習することの意味を感じます。体が疲れていると、家での勉強がはかどらないので、授業が終わった時にその日にやるべきことをメモし、それだけは必ずやるようにしています。今年は中学最後の年。都大会出場も目標ですが、まずは剣道を楽しみたいです。

左 : 岩永恵梨子さん(中3)部長。先輩を立てるしっかり者
右 : 橋本真緒さん(高1)中学時代は大将として活躍した
「交剣知愛」をモットーに、今も現役を貫き手本を示す

顧問の荒木まみ子先生。今も週2回道場に通って腕を磨いている
いくつになっても続けられるのが剣道の魅力です。剣道には、「交剣知愛」という剣を交えて愛を知るという意味の言葉があるのですが、部員とできるだけ剣を交えて、心を通わせるようにしています。活動を終えて面を取った時、生徒はみなスッキリとした表情をしています。生活の中に熱中できる場があるのはとてもいいこと。気持ちの切り換えを覚えて、勉強もよく頑張っていると思います。
●INFORMATION●
■オープンキャンパス
4月27日(土) 9:00~15:00 本校
学校の雰囲気を感じてください!!
国学院大学久我山中学高等学校
[学校HP]http://www.kugayama-h.ed.jp/
〒168‐0082 杉並区久我山1‐9‐1
☎ 03‐3334‐1151
最寄駅/京王井の頭線「久我山駅」より徒歩10分