私学探検隊

東京のホタルを蘇らせるプロジェクトで、生徒たちが新たな一歩を踏み出します!

小野学園女子中学・高等学校は、「理科教育」に力をいれている学校として注目を集めている学校の1つです。
小野学園の理科教育は、教科書にはない実験を行う「サイエンスラボラトリー」や生徒が先生となって受験生に理科実験の指導を行う「サイエンスオープンキャンパス」など、様々な範囲に広がっています。その中でも、近年メディアで取り上げられているのが、「環境問題を考えるホタルプロジェクト」です。
今回は、このホタルプロジェクトについて理科主任の永井博昭先生にお話を伺ってきました。

「ホタルの飼育」から興味関心を広げる

―ホタルプロジェクトについて、教えてください。

これは環境教育の1つとして、中学1~3年生が取り組んでいるプロジェクトです。ホタルの幼虫を飼育し、本校の生徒がビオトープのデザインをした大井町自然再生観察園で、幼虫を放流します。本校では、授業だけでなく実際に飼育やフィールドワークを行うことで、ホタルの生態を学んでいきます。

―生徒さんがホタルの飼育を担当するのですね。

はい、クラスごとにホタルの幼虫を飼育・観察しています。必ず担当が生徒には回ってくるので、しっかりと餌を食べているか、飼育箱の中のどこに生息していたかなど、細かい項目でチェックを行っていきます。
生徒たちは、最初は言われたとおりに観察をしていきますが、そのうちにどんどんいろいろなことに興味を持ち、報告をしてくれます。中1の生徒でも、まだ教えていない範囲のところを自分で調べてくるのです。こういったところから、自分で興味関心を広げて調べていくことの楽しさを感じているのではないかと、思います。

大盛況に終わった「ホタルの夕べ」から新たな一歩を踏み出す

―大井町自然再生観察園に放流されたホタルはどうなったのですか?

今年初めての試みとして、生徒たちが大事に育てた幼虫を大井町自然再生観察園に放流しました。幼虫が、ここで羽化し成虫となり、飛翔することが自生への第一歩だからです。その成果を一般の方々にもご覧いただくために実施したのが、「ホタルの夕べ」です。公開期間3日間で、約2300人の方にご来場いただきました。たくさんのホタルの幻想的な光で、来場者を迎えることができました。
自分たちの取り組みが、たくさんの人に認知され喜ばれたことを間近で見たことで、生徒たちは次年度の成功に向けて、すでに動き始めています。この取り組みを通して、生徒に前向きに様々なことにチャレンジしていってもらいたいと思っています。
様々な経験を通して、着実に生徒の成長を促す小野学園。ぜひ一度学校へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

自生研究室でホタルを飼育しています

群馬県ではホタル合宿を実施します

自生研究室でたくさんのホタルが飛翔しました

自生研究室で育てた幼虫を放流します

観察園でもたくさんのホタルが飛翔しました

小野学園女子中学・高等学校
[学校HP]http://onogakuen-jyoshi.jp/
〒140-0015 東京都品川区西大井1-6-13
☎ 03-3774-1151
最寄駅/JR湘南新宿ライン「西大井駅」徒歩5分。JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線「大井町駅」徒歩10分。