私学探検隊

ゲーム感覚で目指せ、ベストリーダー!読書の習慣をつくる取り組み

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立正大付属立正中高の図書館(メディアセンター)は、中庭テラスから差し込むやわらかな光と、天井の高い学習スペースが印象的な空間です。約5万冊の蔵書と、約50の雑誌をそろえています。生徒からも「自然と本が読みたくなる」と評判の立正の図書館の取り組みについて、司書教諭の平林善春先生に伺いました。

図書館の本を読んだページ数で勝負!『リーディングマラソン』

「2013年のキャンパス移転・新校舎建築を機に、生徒が日常的によく通る昇降口の近くに図書館を設けました。昼休みや放課後を中心に、生徒たちは気軽に利用してくれています。例えば高校生は、テスト前の自習にきたり、大学の推薦入試のための資料を調べにきたりすることが多いです。中学生は、『リーディングマラソン』用に本を借りにきます」(平林先生)
『リーディングマラソン』は、同校が2013年度から実施している、これからの社会で必要となる3つのRの力(Research、Read、Report)を育成する『R−プログラム』の1つです。1年間を4期に分け、その間の読書量を、個人・クラス対抗で争います。読んだ本の数ではなく“ページ数の合計”で勝負するのがユニークな取り組みです。
「読んだ本の冊数で競うと、ページ数の少ない本ばかりを読んでしまいがちです。様々な良書に広く触れて欲しいため、ページ数の合計を採用しました。各期間と年間の上位者には、賞状と副賞の図書カードが贈られます。それを励みに頑張る生徒も多いようです。2016年度の中1の年間1位の生徒は、6万ページという大記録を打ち立てました」(平林先生)

「読書ノート」の併用で読みっぱなしと図書館離れを防ぐ

リーディングマラソンで読んだ本は、感想などを読書ノートに記録するのが立正のルール。この読書ノートにも、読書を促進する工夫がなされています。
「本から得た知識や情報をまとめて記録することで、“読みっぱなし”を防ぐ狙いがあります。読む→考える→記録するというサイクルを繰り返す中で、活字により親しみ、さらに情報収集していく力を育成したいからです。
また、読書ノートには、国語科で出される読書課題の記録も行います。こちらは成績に反映されるので、普段、読書から遠ざかっている生徒もやらざるを得ません。読書ノート自体も図書館で保管しているため、生徒は必ず図書館に足を運ぶ仕掛けになっています」(平林先生)

読書ノートのやり取りを通じて、中学の生徒の顔と名前はほぼ把握しているという平林先生。読書が苦手な生徒にも、読みやすい短編集やドラマや映画の原作本などを、一人ひとりに合わせて紹介してくれるそうです。
「ただ、子どもを読書好きにするには、大人が本を読む姿を見せることが一番。そこで、本校の読書の取り組みは保護者会でも説明し、学校とご家庭で協力しながら、生徒たちの読書量を落とさないように取り組んでいます」

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

立正大学付属立正中学校
[学校HP]http://www.rissho-hs.ac.jp/
〒143-8557 東京都大田区西馬込1-5-1
Tel. 03-6303-7683

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