私学探検隊

本物の火山と天文に触れるハワイ島理科研修旅行

2006年からスタートしたオリジナル研修プログラム

フィールドワーク

火山の専門家スワンソン博士によるフィールドワーク。

関東学院中学校高等学校では、毎年8月、高校生を対象にハワイ島の火山や天文台を巡る「ハワイ島理科研修旅行」を実施しています。この研修は、同校の理科教諭の渡邉雅人先生が、2年間の準備期間を経て、2006年からスタートした同校独自の研修旅行で、今年で10年を迎えました。
ハワイ島には、今も活発に火山活動を続ける2つの火山があり、一方で標高4205mのマウナケア山頂には、世界11カ国、13台の望遠鏡がある宇宙観測の最前線となっています。また、ハワイ島を含むハワイ諸島には、貴重な固有種が生息し、特有の生態系を形成しています。このように、ハワイ島は自然の宝庫で、理科を学ぶには最適な場所なのです。

充実の事前研修で知識を深め、発展させる

しかし、同校の研修旅行は、ただそこを訪れることが目的ではありません。“本物”を見るには、事前にそれについての知識を得ておくと、より感動し、さらに知識も深められると考え、参加メンバーが決まる4月から事前学習を行います。事前学習では、まずハワイについて知るために、横浜にある海外移住資料館を訪れ、ハワイの移民の歴史を学びます。それから、望遠鏡の発展の歴史とすばるの最新技術などを学ぶために国立天文台三鷹キャンパスを訪れたり、火山や天文の専門家の講義を受けたりしながら、知識を深めていきます。
そして、実際に現地を訪れ、“本物”に触れ、単に知識をなぞるだけでなく、自分の経験として蓄えるのです。
今回の研修旅行では、キラウエア火山国立公園で、ハワイ火山観測所の前所長ドナルド・スワンソン博士と一緒に、ハレマウマウ火口周辺付近へフィールドワークに出かけたり、すばる望遠鏡で有名な国立天文台ハワイ観測所で、最新の望遠鏡を見せてもらったりしました。
「ハワイ島理科研修のよさは、火山や天体観測などの“本物”に触れられるだけでなく、その道の専門家にも出会えることです。ひとつの専門には、研究者がいて、技術者がいて、それを伝える広報がいるなど、世の中の働き方を知ることができるし、世界で仕事をするには英語が必要であることを実感することもできます。こうした経験は、将来の進路・職業選択に生きてくるのではないでしょうか」(渡邉先生)
「ハワイ島理科研修旅行」がスタートしてから10年。以前は希望者全員が参加できる研修旅行でしたが、見学施設の収容制限などもあり、今年から選抜となりました。
「選考判断は、本人のやる気と好奇心。いつかこの研修旅行に参加した人の中から研究者になる人が出てきたら嬉しいですね」(渡邉先生)

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

関東学院中学校
[学校HP]http://www.kantogakuin.ed.jp
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