私学探検隊

今年4月にスタートした明法GE (グローバルエンデバース)の斬新な取り組み!

創立50年の歴史に新しい教育をプラス

ロボット製作

ロボット製作の授業。黒板は電子黒板で、机の右側にある箱の中にロボットが入っている

1964(昭和39)年の創立以来「社会に貢献できる人間の育成」を掲げてきた同校が、この春、創立50周年を機に、これまでの教育を踏襲しながら、未来を見据えたクラス“明法GE(グローバルエンデバース)”を新設しました。“GE”とはどのようなクラスなのでしょうか? 明法GE最高教育責任者(CEO)・北原達正先生の補佐をしている西澤一明先生にお話を伺いました。
「目標は、大学卒業後の22歳で『即戦力』となれる人間を育てることです。いまの中1が22歳を迎える10年後は、どんな時代になっているのか、予測もつきません。しかし、どのような時代が来ても、どんな問題に直面しようとも、自分自身で解決し、対応力をもつ人間を育てたい。つまり、『グローバル社会で使える人間』を育てることです」(西澤先生)
GE1期生は13名で、全員にタブレット型PCを配付しています。また、海外の大学で行われているPBL(問題解決型授業)を取り入れ、自ら課題に取り組み、自分たちで考え、答えを導きだすといった授業を行っています。
「その最大の特徴は、水曜日の3時限目から6時限目まで、4時間をとおして行われる科目縦断型授業『GE講座』です。これは、『本物に触れ、本物を体験する授業』で、講師の先生も第一線で活躍する方々です。それに、助手や特別補佐など、3名の先生が指導にあたり、1学期はロボットやディベートについて学びました」(西澤先生)
ロボットではしくみや動かし方、プログラミングにより課題を解決することで論理的思考力を養います。「他者からの評価」や「失敗から学ぶこと」を重視しているGE。11月に大阪で行われる「スペースロボットコンテスト」への参加も予定。また、ディベートではこの夏、ディベート甲子園に出場を果たしました。
「ディベート甲子園には、クラブ活動で百戦錬磨の学校が多いなか、中学入学後、わずか数カ月の練習で参加。結果は2戦2敗。しかし、この悔しさが1年後、2年後へとつながっていくのです」(西澤先生)
2学期初めにはJAXAから専門家を招いてペットボトルロケットの作成と、「10年後の宇宙ビジネス」の講義が行われました。10年後は、GE生のみなさんが大学卒業を迎える時期。いま学んでいる数学の「幾何」と、ロケット開発との関連性などについて質問する生徒をはじめ、みんな興味津々だったとか。
「ペットボトルロケットは、打ち上げ実験では0・2秒ごとの静止画像をもとに、発射角度や羽の数などにより軌道がどう変わるのか、『数値』や『データ』を取り、『数値のもつ意味』やグラフの重要性について学びました」(西澤先生)
さらに、3学期には落語家の桂小文治師匠を招いて、小噺(こ ばなし)に挑戦するという取り組みまで。
「落語家は、同じ噺でも観客によって話し方を変えますよね。これはプレゼンテーションの基本でもあると思うのです」(西澤先生)

好奇心のある前向きな子に入学してほしい

ペットボトルロケット

ペットボトルロケットの打ち上げ実験。目的は遠くまで飛ばすことではなく、データを取ることにある

GE講座では、生徒の成長に合わせた取り組みも企画しています。
「たとえば、中1ではディベート甲子園への挑戦でしたが、学年を重
ねていったら、『英語でのディベートに挑戦してみたらどうだろうか』などという案も出ています」(西澤先生)
学ぶことに積極的なGE1期生たちに最高の学びと成長の場を提供しようと、先生方も一生懸命です。
「いまのGE生には活発な生徒もいればおとなしい生徒もいます。しかし、人任せにはしない、自ら動く生徒ばかりです。また、好奇心のある子、前向きな子には最適な環境なので、そういうお子さんに入学してほしいですね」(西澤先生)

明法中学校
[学校HP]http://www.meiho.ed.jp/
〒189-0024 東京都東村山市富士見町2-4-12
☎ 042-393-5611
最寄駅/西武国分寺線 拝島線「小川駅」徒歩18分。JR武蔵野線「新小平駅」自転車10分またはバス。西武新宿線「久米川駅」、西武拝島線「東大和市駅」、JR「立川駅」からバス「明法学院前」徒歩1分。