私学探検隊

2014年大学合格実績が飛躍的に向上 面談を中心に据えた受験指導がポイント

2014年3月に卒業した生徒たちは、早慶上理・GMARCHの合格数が87となり、昨年と比較して約1.9倍となりました。その要因について、進路指導部長の平林先生と高3担任の尾崎先生、現高3の生徒さんお二人にお話を伺ったところ、要因は主に次の4点でした。

(1) 進路ガイダンスによる特進クラスの人数増加
(2) 模擬試験を活用した学習のPDCAサイクル
(3) メンタル面強化のための模擬試験外部受験
(4) 生徒の主体性を促す面談や教科面談での細かいサポート

ポイント(1)進路ガイダンスによる特進クラスの人数増加

進路ガイダンスの様子。これをきっかけに生徒の進路に対するモチベーションが上がります。

立正大付立正中では、特別進学クラスと進学クラスがあります。特別進学クラスは主に一般受験で難関大学を目指すクラスで、進学クラスは主に4年制大学を目指すクラスです。中3から特別進学クラスと進学クラスに分かれ、高1では高入生クラスが加わり3種類のクラス分けになります。高2以降はさらに文理別に分かれ、特進文系、特進理系、進学文系、進学理系、の4種類のクラスになります。2014年3月に卒業した学年は、特別進学クラスが2クラスから3クラスへと1クラス増えました。学年・時期に応じて最適な進路ガイダンスを行っていますが、その進路ガイダンスがきっかけだったそうです。
「高1の秋という高校卒業後の進路を具体的に考え始める時期に、外部講師を招き、就職を見据えた進路の考え方について話してもらいました。安易に推薦や指定校での大学進学を選択するのではなく、厳しくても一般受験で合格を勝ち取った人の方がその後の大学生活でも積極的に学び、様々なことにチャレンジする傾向が強いそうです。企業はそういった学生を欲しており、就職の面接官は学生がそういった経験をしてきたかどうかを簡単に見抜けるとのこと。生徒たちはこの話を聞いて、自ら困難な道を進もうと決めた生徒が多くおり、結果的に特別進学クラスの人数が増えました」と平林先生。特別進学クラスに進学するためには成績の基準があります。しかし、進路ガイダンスをきっかけとした生徒の頑張りと先生の指導によって、多くの生徒が特別進学クラスへと進学し、自らの希望進路を実現させました。

ポイント(2)模擬試験を活用した学習のPDCAサイクル

「高3では1年で10回程度模試を受験しますが、それを現状の学力を把握するためだけでなく、できなかった箇所の復習はもちろん、次の模試に向けた学習計画立ての材料として活用しています」と平林先生。模試受験後は、自己採点し、できなかった箇所を解きなおします。成績が返却された後、自分自身の得点の傾向を見て、次の模試に向けて学習計画を検討(Plan)します。実際に学習計画を実行(Do)し、次の模試を受験し、分析・学習計画の改善(Check・Act)を繰り返し行っています。これにより、確実かつ効率的に学習が進められるようになったそうです。

ポイント(3)メンタル面強化のための模擬試験外部受験

「センター試験になると得点が伸びない生徒がいました。張りつめた緊張感の中で試験を受ける経験に乏しく、本来の実力を発揮することができなったようです。そのため、年10回程度受験する模試のうちのいくつかを外部受験するようにさせました」と平林先生。これにより、2014年3月に卒業した生徒たちはセンター試験で力を発揮できた生徒が多く、平均点も他の学年より高くなったそうです。センター試験で良い結果がでることで、その後の各大学の二次試験にも良い精神状態で臨むことができ、高い合格実績にもつながりました。

ポイント(4)主体性を促す担任との面談や教科面談での細かいサポート

多くの面談を行い、生徒の学習をサポートしています。

「メンタル面でのケアは高3の1年間を通じて必要になります。例えば、模試の成績が下がった時には落ち込む生徒もいますし、解けない問題が一つでもあるとその先に進めなくなってしまう生徒もいます。そのため、多くの面談を設け、できる限り生徒個人と話すようにしています」と尾崎先生。多い生徒で約10回面談することもあるそうです。担任の先生との面談だけでなく、教科指導の担当者との面談も設けており、特定の教科の学習について、具体的なところまでアドバイスがもらえるような体制があります。

高3H組担任の尾崎先生

「面談では教員からこうしろという話し方はせず、生徒が考えていることを引き出すコーチングのような形で実施しています。強制しても勉強はするようになりませんし、生徒のモチベーションも下がります。生徒の意見を聞くという姿勢を持ち、強制的ではないアドバイスをし、最終的にどうするかは生徒自身で決めさせるようにしています。」このような面談を学校全体として行っているため、生徒の自主的な学習が促されることはもちろん、生徒と先生との信頼関係も築かれていきます。

加えて、教科指導も生徒の希望進路に合わせて少人数での授業を行い、細かくサポートしています。これらのことにより高い進学実績を出した立正大付立正中。今後も期待できます。

立正生VOICE

高3H組
木下友貴くん

私は中学の時のネイティブの先生の授業が楽しく、英語が好きになりました。ある時に英語で褒められたことをきっかけに、授業終わりに新しく覚えた単語を使って話しかけ始め、先生はそれに真摯に対応してくださいました。それにより、今では英語が得意科目の一つです。
面談では、長時間相談にのっていただいています。どうすれば成績を上げられるか相談したことがありました。先生からアドバイスをいただく前に、自分で考えた学習方法を伝え、確認をしていただきました。真摯に聞いてくださり、勉強の悩みがとても言いやすくなりました。一人ひとりの生徒に向き合ってくださる先生方がいることが立正の特長です。

高3H組
瀧澤美紗子さん

私は中学の時、ずっとスポーツをしていて忙しかったのですが、立正は特に英語・数学の授業時間数が多く、スポーツをしながらも英語・数学の力をつけることができました。また、定期テストの点数が掲示され、仲間と競い合って学べたことも自分の学力が上がった要因の一つです。
高3になり、英語で苦手な箇所がありましたが、そのことについて面談で相談すると、先生が私のために専用の小テストを作成し、週2回出していただきました。それによって、できるようになったことを実感しています。アドバイスしてくださるだけでなく、具体的に対応してくださるのも立正の先生方の特長です。分からないところを分からないままにせず、質問しやすい雰囲気もあります。

立正大学付属立正中学校
[学校HP]http://www.rissho-hs.ac.jp/
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