私学探検隊

EUによる出張授業など、充実した国際理解教育

EUの出張授業を校内で開催

写真や図を使用しながらわかりやすくEUや日本との関係について講演

5月13日、鷗友学園でEU(欧州連合)による出張授業「EUがあなたの学校にやってくる」が行われました。これは駐日欧州連合代表部が毎年実施しているプログラムで、鷗友学園へはフランス大使館文化部次席参事官のシドニー・ペロール氏が来校。高校1・2年生を対象に講演が行われました。
ペロール氏の講演では図や写真を用いながら、EUはどのようなもので、どのような活動を行っているのかといった説明がフランス語で、通訳を介して行われました。その後、生徒からの質問タイムが設けられており、多くの生徒が英語での質問に挑戦。ペロール氏も英語で答えてくださいました。そして講演会終了後には、有志による歓迎会が開かれました。日本文化を知ってもらいたいという意図で行われたこの歓迎会は、箏曲部の演奏でスタート。質疑応答のほか、日本のさまざまなお茶の飲み比べなど生徒の考えた企画を、ペロール氏も非常に楽しんでおられました。ペロール氏の「複数の言語を学ぶといいでしょう。英語に加えて、フランス語にもぜひ挑戦してもらいたいですね」という言葉に、生徒も刺激を受けたようです。

「失敗体験」で成長する生徒たち

日本茶の種類について説明を聞き、生徒からのおもてなしに「美味しい」とぺロール氏

今回のプログラムは鷗友学園が行っている総合学習の中の、国際理解教育の一環として行われました。総合学習を担当する木戸英輝先生によると、「総合学習の中でも国際理解教育は特に力を入れている分野です。本校では英語の授業がオールイングリッシュで行われ、さらに多読、多聴も取り入れて、使える英語を中学生の段階である程度身につけています。その上で、海外の人にもしっかりと自分の意見を伝えられることが大切と考えています」とのことでした。ペロール氏との歓迎会に参加した生徒からも、「フランスの人が話す英語を理解できたのが嬉しかった」といった意見が聞かれました。
鷗友学園では12年度から韓国屈指の進学校であるハナ高校との交換留学や国際シンポジウムへの参加を行っており、14年度の夏からはアメリカのイエール大学での研修も実施する予定です。木戸先生によると「このハナ高校やイエール大学の件に限らず、内容や目的の異なるプログラムを複数行うことで、多くの生徒が参加するチャンスを増やしたいと考えています」とのこと。「さまざまなプログラムには毎回定員以上の応募があり、選考によって参加者が決まります。しかし、選ばれなかった生徒はそれで終わりにはしません。『失敗体験』を経験した生徒は成功体験以上にモチベーションをあげ、自分を高めるために必要な多くのことに気付き、さらなる挑戦につなげていきます。このEUの企画にもそういった生徒が関わっています。このような成長が、受験勉強でもたくましく頑張れることにつながっているのだと思います」。実際に、ここ数年の進学実績も順調に伸びている鷗友学園。木戸先生の「これからも、もっといろいろな挑戦の機会を作っていきたいですね」という言葉が印象的でした。

鷗友学園女子中学高等学校
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