私学探検隊

プログラミングの授業を通して根気よく考えあきらめずにやり抜く力が育まれる

困難に直面しても自分で乗り越える力が身についていく

PC上で左右の車輪の動く数値を入力すると、LEGOのロボットに連動して走る仕組み。線上を走るようにプログラミングする数値を調整する

PC上で左右の車輪の動く数値を入力すると、LEGOのロボットに連動して走る仕組み。線上を走るようにプログラミングする数値を調整する

2020年からプログラミング教育が小学校で必修化されるなど、近年、ICT教育が急速に進みつつあります。相模女子大学中学部では、プログラミング教育の第一人者で、小学部の校長でもある川原田康文先生の指導の元、2017年から「プログラミング」を授業に取り入れました。
今回は入学してまだ間もない中学1年生の授業に伺いました。この日は「LEGOのロボットを操作して円を描く」がテーマ。生徒は2人1組になって、一人がPC、もう一人がロボットを操作する協働作業を行います。最初にプロジェクターに映し出された操作の指示をパソコンに入力し、“ロボットの車輪が動く数値を変えるとどんな風にロボットが動くのか?”を検証していきます。くるくる回したり、直進させたり、どうしたら思うように動くようになるのかを考えます。組になった生徒は、お互いに声をかけあいながら何度もチャレンジを繰り返しました。
「生徒たちには“この数値を入力したらこう動く”という答えはあえて教えません。それぞれが予想をたてて、試行錯誤を繰り返しながらやってみる。うまくいかない生徒は、成功しているほかの生徒の様子を見て気づいたり、答えにたどりついた生徒がヒントを出して一緒に考えたり、自然な形でコミュニケーションをとっていきます。大切なのは楽しみながら自分でゴールを見つけること。どんなやり方でゴールに向かうのか、そのプロセスが大切なんです」と語るのは、授業を担当している数学科の田島稔先生。さらに、うまくいかなくてもあきらめずに解決に向けて努力することや、同じ目的に向かって友達と協力する姿勢、工夫する創造力を育むことがプログラミングの目的だと言います。授業の最後には、“今日作ったプログラムを言葉で説明する”レポートを作成。うまくいったこと、失敗したことなどを書き留め、翌週の授業につなげていきます。

プログラミング入試で生徒の本質を導き出す

2019年にはじまったプログラミング入試では、LEGOを使った30分間の授業を行います。問題をクリアできたら合格ではなく、いかに工夫しているか、あきらめずにやっているか、点数では測れない生徒の本質を重視したテストです。
入学後は中学1年でLEGOを使った基礎を学び、2年ではマイクロビットを使用、3年ではPepperを動かす授業を行うなど年々スキルアップしていきます。さらにPepperを使った表現力を競う「ワールド・ロボット・サミット」にも参加し、2018年には小・中学校混成チームが3位入賞という実績もあげました。プログラミング教育で育まれた表現力と創造力に富んだ、個性あふれる生徒の育成に今後も期待が集まります。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

相模女子大学中学部
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