私学探検隊

神奈川県内初のカトリック校の共学化、国際バカロレア(IB)と続々改革を進行中

2020年共学化 男女で区別することなく、ともに手を携えて学べる学校へ。温かな校風の同校らしい共学の理想像だ

2020年共学化
男女で区別することなく、ともに手を携えて学べる学校へ。温かな校風の同校らしい共学の理想像だ

家庭的な雰囲気の横浜のカトリック女子校・聖ヨゼフ学園がいま、改革の時を迎えています。一つは共学化。2020年、60年余りの女子校としての歴史に終止符を打ち、共学校となります。さらに、現在、国際バカロレア(IB)のMYP(中等教育プログラム)の認定校に向け、準備を進めている最中です。共学化は神奈川のカトリック校では初めてとのこと。共学化のお話を中心に校長の清水勝幸先生と教頭の武田けい子先生、IB推進部の吉野英男先生にお話を伺いました。

男女混合クラスで共に学び合う

――共学化の理由を教えてください。
清水先生 本校が開校した66年前は、女子に対するサポートが必要な時代でした。しかし、グローバルな現代は、一人の人間としての教育が必要なのではないかと考え、共学化を決断しました。また、多様な価値観を受け入れるIBは、共学化により、さらに効果を高めるのではないかと思いました。
――神奈川のカトリック校初の共学化ということで注目を集めていますね。
清水先生 説明会には併設小や他のカトリック小に通う男子児童の姿がありました。カトリック教育の良さを知り、中高でもカトリック校で教育を受けさせたいと考える保護者の方が多いようです。
吉野先生 併設小は昨年、日本の小学校としては初めてIBのPYP(初等教育プログラム)校に認定されました。これを受けて中学校でもIBを取り入れることにしました。
武田先生 クラスも男女混合になり、体育なども男女一緒に行う予定です。男女関係なく、お互いに敬意をもって接し、助け合い、補い合える学校にしたいです。それが社会に出たときの「協働」につながると思います。
清水先生 教育理念は「一人ひとりを大事にし、その特性を伸ばしていくこと」「お互いに認めること」です。共学化とIBで、この理念を実現したい。そして、聖ヨゼフ学園らしい雰囲気を保ちながら改革を進めていきたいと思います。

制服やトイレなど現在、男子生徒を迎える準備中!

――設備などについて教えてください。
清水先生 他校の先生から「男子を受け入れるなら、プライバシーにも注意したほうがいい。とくにトイレは手を抜かないように!」とのアドバイスをいただきました。
武田先生 教科準備室を男子トイレに改築します。制服はスーツタイプに決定しました。また、ネクタイも正装用とふだん使い用3本の合計4種類のデザインを用意しました。
吉野先生 ネクタイは併設小の4年生以上の児童と本校の全生徒、そして、全教職員の投票で選びました。
武田先生 その日の気分によってネクタイを選べるので、在校生の女子もうらやましがっています。ただ、女子も来年度から夏休み中の登校服を採用することが決まっていて、デザインと業者の方との打ち合わせは生徒自身が行う予定です。
――最後に、どのような受験生に入学してほしいですか?
清水先生 今年東大に合格した生徒が「挑戦しない限り、結果が出ることはありません」と言っています。高い目標を掲げて全力で頑張れる、失敗にもめげずに頑張れる受験生に入学してほしいですね。
武田先生 本校の生徒は柔軟性があるので、さまざまな個性の生徒と関わることができます。男子にとっても良い環境となるでしょう。
吉野先生 将来的には男女比を半々にしたいです。来年はそのスタートの年、男女共に新しい学校をつくっていこうという気持ちをもった受験生に入学してほしいですね。
――本日はありがとうございました。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

聖ヨゼフ学園中学校
[学校HP]https://www.st-joseph.ac.jp/high/
〒230-0016 神奈川県横浜市鶴見区東寺尾北台11-1 Tel.045-581-8808
最寄駅/
JR京浜東北線鶴見線「鶴見駅」徒歩15分。「鶴見駅」、JR「菊名駅」「新横浜駅」、東急東横線「綱島駅」から臨港バス「二本木」徒歩3分ほか。

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